EU理事会、入域制限解除国リスト改定、インドネシアを追加
(EU、EFTA)
欧州ロシアCIS課
2021年11月19日
EU理事会(閣僚理事会)は11月18日、新型コロナウイルス対策に伴うEU加盟国と欧州自由貿易連合(EFTA)加盟国(注)以外の国・地域からの不要不急の入域制限措置の解除に関する2020年6月30日付理事会勧告(2020年7月1日記事参照)の対象国・地域リストを見直す勧告を発表(プレスリリース)した。今回の勧告により、インドネシアを解除対象に追加した。対象国・地域リストにインドネシアを追加したのは初めて。EU理事会は同リストについて各国の疫学的な状況などを考慮して定期的に見直しており、前回は11月9日に改定していた(2021年11月10日記事参照)。
EUは現在、EU理事会が勧告する入域制限解除国・地域からの入域を除き、原則として域外からの不要不急の入域制限を行うよう加盟国に求めている。しかし、EU理事会の勧告には法的拘束力はなく、加盟国は今回の勧告を考慮して、不要不急の入国を認める域外国についてあらためて判断することになる。ただし、EUは2021年5月20日付理事会勧告(2021年5月21日記事参照)で、例外的にワクチン接種完了者に対する不要不急の入域制限を原則撤廃する方針を決定しており、加盟国はワクチン接種完了者に対して、対象国・地域リストに不掲載の国・地域からの不要不急の入国制限の適用外とすることができる。なお、入域制限解除国・地域からの入域であっても、加盟国によっては、PCR検査結果の陰性証明の提出や自主隔離の実施などの条件(2021年2月3日記事参照)を満たすことが必要になる場合がある。
今回のEU理事会の勧告に基づく、11月18日以降の不要不急の入域制限解除国・地域はアルゼンチン、オーストラリア、バーレーン、カナダ、チリ、コロンビア、インドネシア、ヨルダン、クウェート、ナミビア、ニュージーランド、ペルー、カタール、ルワンダ、サウジアラビア、韓国、アラブ首長国連邦(UAE)、ウルグアイ、中国、香港、マカオ、台湾。ただし、中国はEUとの相互主義に基づく措置を取ることを条件とする。
(注)アイルランドを除くEU加盟国と、シェンゲン協定に加盟するアイスランド、ノルウェー、リヒテンシュタイン、スイスが勧告の対象。本勧告で、アンドラ、モナコ、サンマリノ、バチカン市国の居住者はEU居住者と見なされる。
(土屋朋美)
(EU、EFTA)
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