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「新型コロナ禍」からの経済立て直しを議論、ASEANビジネス投資サミット

(ASEAN、インドネシア、カンボジア)

ジャカルタ発

2021年11月01日

ASEAN首脳会議の併催イベントとして、ASEANビジネス投資サミット(ABIS)が10月25日、ASEANビジネス諮問委員会(ASEAN-BAC)主催によりオンラインで開催された。ABIS2021のテーマは「Build our sustainable digital future」で、ASEAN首脳やビジネス界のリーダーらが、「新型コロナウイルス禍」で影響を受けた経済の立て直しや、直近のミャンマー情勢などについて議論を行った。

インドネシアのジョコ・ウィドド大統領は基調講演で、「ヘルスケアが最優先事項で、ASEANの70%の人々へのワクチン接種が完了するように進めていく」と話した。また、「安全な旅行を活性化させることで、経済回復を加速させる必要がある」とし、「『ASEANトラベル・コリドー』をすぐに実行する必要がある」と指摘した(注)。

パネルディスカッションに登壇したリム・ジョクホイASEAN事務総長は、ミャンマー国軍司令官のASEAN首脳会議への参加を拒否したこと(2021年10月20日記事参照)について、「全ての関係者と対話をすることが重要だ」とし、ASEAN側は引き続きアウンサンスーチー氏を含むミャンマーの全ての関係者への接触を試みる意向だ。世界銀行のマリ・パンゲストゥ専務理事は「現状では、ミャンマーへの投資や貿易を行うことは困難」と指摘した上で、「ミャンマーの経済回復には、政治的な安定が第一条件となる」とコメントした。

「Future of ASEAN」と題したパネルディスカッションでは、サプライチェーン強靭(きょうじん)化などについて議論が行われた。ジェトロの佐々木伸彦理事長は「在ASEANの日系企業は、調達・販売の約9割をASEANおよび日本、中国で行っている」と日系企業にとってのASEANの重要性を指摘し、「サプライチェーンの可視化、多元化に限らず、人権など現在注目されている観点からもサプライチェーンを検討する必要がある」とした。他のパネリストからは、サプライチェーンの維持には様々な関係者との協業が重要、との指摘があった。

また、2022年のASEAN議長国であるカンボジアのフン・セン首相は、基調講演で「ASEANは引き続き多国間主義、グローバル化を強化していく」とした上で、サービス貿易の自由化や中小零細企業の競争力強化などに注力すると発言した。

写真 パネルディスカッションの様子(ジェトロ撮影)

パネルディスカッションの様子(ジェトロ撮影)

(注)ASEANにおける相互入国制限緩和措置。10月26日に発表されたASEAN首脳会合における議長声明PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)では、「ASEANトラベル・コリドー調整枠組み(ATCAF)の採択を歓迎するとともに、早期の実行を期待する」と記載がある。

(上野渉)

(ASEAN、インドネシア、カンボジア)

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