ユーロ圏財務相会合、第11回監査報告書でギリシャ改革動向を評価

(ギリシャ)

ミラノ発

2021年10月13日

ユーロ・グループ(ユーロ圏財務相会合)が10月4日に開催外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますされ、2018年6月22日の会合でギリシャ政府が行ったコミットメントを監視する11回目の監査報告書に基づき、同国の財政改革の状況と見通しについて議論が行われた。なお、同報告書は、欧州委員会が9月22日に発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますしたもの。

それによると、ギリシャは公共機関の民営化、ビジネス環境の改善、税務管理など、多くの課題について公約を達成するために必要な改革を行ったと指摘。また、教育や行政部門などにおいても、構造改革に進展がみられたことなど、全体として肯定的に評価した。GDP成長率に関しては、2021年第1四半期、第2四半期はそれぞれ前期比4.5%、3.5%となっていることにも触れた。

一方、司法、保健、高等教育の各分野における改革の実施において遅れがみられたほか、債務残高を2021年7月末に約5億ユーロに抑えるという目標には及ばず、約9億ユーロに上っている、と指摘した。なお、金融部門については、パンデミックによる大きな影響はなく、2021年第1四半期の不良債権比率は2020年と同じ30%にとどまったとしている。

欧州委員会が7月7日に発表した夏季経済予測外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます2021年7月8日記事参照)では、ギリシャの2021年のGDP成長率は4.3%、2022年には6%になると予測されており、2022年についてはスペインに次いでEUで2番目に高い経済成長を達成することが期待されている。

そのほか、報告書ではEU基金による投資の効果にも注目している。EUの復興・レジリエンス計画(2020年9月18日記事参照)については、2021年8月9日に39億6,000万ユーロがギリシャに配分された。さらに、欧州委は7月29日、ギリシャのパートナーシップ協定計画案を採択したことを発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます。パートナーシップ協定は、持続可能な経済・社会を創造するためのEU基金を活用するため、欧州委と加盟国間で結ばれる協定で、これにより、ギリシャは経済、社会、領土の結束のため210億ユーロを超える投資が展開されることとなる。

会合終了後、ユーロ・グループのパスカル・ドノホー議長は、パンデミックにより、ギリシャ経済が打撃を受け、それにより幾つかの構造改革の実施に影響を与えているが、これまでの一連の進展とともに前向きであり続けるとの見解外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを示した。

(井上友里)

(ギリシャ)

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