米ロサンゼルス近郊の沖合で原油漏れ、加州知事は緊急事態宣言を発令

(米国)

ロサンゼルス発

2021年10月06日

米国カリフォルニア州ロサンゼルス近郊のハンティングトンビーチ市は10月2日、ハンティングトンビーチの沖合で原油が流出していると発表し、周辺の海岸を閉鎖した。

州と連邦当局の報告によると、12万6,000~14万4,000ガロン(約47万7,000~54万5,100リットル)の原油が沖合に流出している。カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事(民主党)は10月4日、沿岸近郊の生態系や環境面での影響を考慮し、地元オレンジ郡への緊急対応を支援するための緊急事態宣言を発表した。ニューサム知事は「石油や石炭など化石燃料開発の段階的な廃止や気候変動との戦いにおいてカリフォルニア州が全米をリードし続けているが(2021年5月6日記事参照)、このような事故は化石燃料がわれらのコミュニティや環境に莫大(ばくだい)な影響を及ぼすということをあらためて思い起こさせる事態だ」と述べている。

原油流出は沖合にある石油生産会社アンプリファイ・エナジー(本社:テキサス)が所有する海底の原油パイプラインの破損(沖合約8キロの位置)が原因とされており、沿岸警備隊はロサンゼルス近郊に停泊しているコンテナ船のいかりがパイプラインと接触した可能性があるとコメントしている。

(サチエ・ヴァメーレン)

(米国)

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