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秋季合同経済予測、部材逼迫が響き2021年のGDP成長率を下方修正

(ドイツ)

ベルリン発

2021年10月22日

ドイツの主要経済研究所(注)は10月14日、秋季合同経済予測を公表した。2021年の実質GDP成長率は2.4%と、春季予測(2021年4月22日記事参照)の3.7%から1.3ポイント下方修正され、成長は鈍化の見通し。一方、2022年は4.8%と前回予測の3.9%より0.9ポイント上方修正された(添付資料表参照)。

2021年春以降、新型コロナウイルスの新規感染者数は小康状態を保ち、消費活動に直結するサービス産業は成長しているが、サービス産業の中でも顧客との身体的接触が多い業種の完全な正常化は、短期的には期待されない。さらに、製造業における中間製品の供給逼迫による生産活動の阻害は、当面続くことになるとされる。今回の経済予測では、これらの状況を踏まえ、2021年の実質GDP成長率は下方修正された。他方、いずれの問題も2022年には改善するとの予測から、2022年は上方修正された。ハレ経済研究所(IWH)のオリバー・ホルテミュラー副所長は、「新型コロナ危機」による経済的な影響は、通常の稼働率に戻ることで徐々に克服されるとしつつも、「気候変動の問題と、予測される労働人口の減少に伴う経済成長の鈍化が、消費機会を低減させるだろう」と指摘した。

ペーター・アルトマイヤー経済・エネルギー相は同14日、同経済予測について「ドイツ経済は回復し、成長しているが、成長のペースは鈍化。次期政権による障害や負担の軽減、イノベーションによる景気回復の道を停滞させない取り組みがより重要になっている」とコメントしている。

原材料や中間材の供給不足、ドイツの生産と輸出に影響

部材の逼迫は、ドイツの製造業の生産活動や輸出を圧迫(2021年9月28日記事参照)し、ドイツ経済に影響を及ぼしている。連邦統計局が10月8日に発表した8月の輸出高(速報値)は、前月比1.2%減(季節調整済み)の1,130億ユーロと縮小。2020年4月以来、1年4カ月ぶりの減少に転じた。これを受けて、ドイツ産業連盟(BDI)は「世界的なサプライチェーンの問題、物流コストの高騰、未解決の貿易紛争が、輸出に大きく影響している」として、ドイツ経済は厳しい秋に備える必要があると警告した。また、ドイツ卸・貿易業協会(BGA)は「運送費の高騰とコンテナ不足は、国際ビジネスを困難にしており、全ての市場関係者の価格を急騰させている。原材料不足も依然として問題」と指摘している。

(注)主要経済研究所とは、ifo経済研究所、ドイツ経済研究所(DIW)、ハレ経済研究所(IWH)、キール世界経済研究所(IfW)、RWIエッセン。

(ヴェンケ・リンダート)

(ドイツ)

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