部材供給の逼迫による製造業の回復遅れ、2021年の経済成長の足かせに

(ドイツ)

ミュンヘン発

2021年09月28日

ドイツのifo経済研究所は9月22日、秋季経済予測を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。製造業の部材逼迫が経済全体の回復を遅らせているとし、ドイツの2021年の実質GDP成長率を前回6月の夏季経済予測外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますから0.8ポイント下方修正し、2.5%とした。一方、2022年には部材逼迫が解決に向かうとし、2022年のGDP成長率を前回予測から0.8ポイント上方修正して5.1%とした。

ifo経済研究所は、部材が逼迫している要因は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて消費者のサービス支出が減少する一方、耐久消費財や電子機器、特殊医療機器などへの需要が急激に高まり、こういった製品の部材を生産する企業の生産能力が限界に達したことにあると分析している。また、感染拡大の影響で世界全体でサプライチェーンが急激に変化し、物流面で課題を抱えている点も指摘した。

四半期ごとのGDP実質成長率の産業別内訳を見ると、製造業は、2021年第1四半期(1~3月)が前期比0.8%減、第2四半期(4~6月)が1.3%減だった。第3四半期(7~9月)は1.1%減、第4四半期(10~12月)は0.0%の見通しだ。他方、2022年は第1四半期が3.9%増、第2四半期が2.4%増と回復を見込む。商業・交通・宿泊業は2021年第1四半期が2.7%減、第2四半期が1.1%増で、今後の見通しも第3四半期が5.9%増、第4四半期が4.2%増となっている。各種の行動規制が緩和され、店舗やホテルが通常に近いかたちで営業できているためとみられる。

部材逼迫の解決見通しについて、ifo経済研究所は、今回の予測を発表した9月時点で逼迫が頂点に達したかは判断できないとしつつも、2021年末までには影響が薄れると予想した。他方で、想定されるリスクの1つとして、部材の逼迫が今後さらに悪化し継続した場合、経済全体の回復もさらに遅れるとしている。なお、同研究所は9月、約7割の国内製造業が原材料逼迫に直面しているとするアンケート結果を公表している(2021年9月17日記事参照)。

(高塚一)

(ドイツ)

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