トルコ国営石油会社、黒海ガス田開発で企業コンソーシアムと合意

(トルコ)

イスタンブール発

2021年10月22日

トルコ国営石油会社(TPAO外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)は10月15日、シュルンベルジェ(本社:米国、フランス)とサブシー7(本社:英国)からなるコンソーシアムと、黒海のサカルヤ天然ガス田開発第1フェーズの契約で合意したと発表PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)した。

サブシー7外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、同契約の作業範囲はEPCI(設計、資材調達、建造、据え付け)および水深約2,000メートルのガス田と初期生産施設(EPF)とをつなぐ関連機器にかかわる部分となり、その収益は7億5,000万ドル超が見込まれている。また、シュルンベルジェ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますは、1日当たり最大350MMscfd(100万立方フィート/日)のガス処理用初期生産施設の設計、建造、試運転を提供する。

トルコ政府は、2020年8月の発表(2020年8月27日記事参照)以来、サカルヤ天然ガス田で、これまでに推定約5,400億立方メートルの天然ガス埋蔵が確認されたとしている。ドンメズ・エネルギー天然資源相は、2023年に初期生産年間35億立方メートル規模で天然ガスの国内輸送を開始し、4年以内に年間約150億立方メートルまで拡大させる計画を示している。なお、トルコは現在、年間約450億から500億立方メートル天然ガスを消費しており、そのほぼ全量相当分をロシア(2020年構成比:33.6%)、アゼルバイジャン(24.0%)などから輸入している。

(中島敏博)

(トルコ)

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