VW、工場限定で5G環境を導入

(ドイツ)

ミュンヘン発

2021年10月29日

ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)は10月19日、ドイツ北部ニーダーザクセン州ボルフスブルクの本社工場で、第5世代移動通信システム(5G)の「キャンパスネットワーク(5G Campusnetz)」が稼働したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。キャンパスネットワークとは、5Gのうち、利用範囲を地理的に限定するいわゆるローカル5Gと呼ばれるもので、地域のとりわけ産業用通信に適したネットワークを指す。周波数帯は3.7~3.8ギガヘルツ(2019年6月24日記事参照)。

同社は当面、ローカル5Gをボルフスブルク工場の中央研究センターとパイロット生産施設に適用する。パイロット生産施設では自動車製造という高い要求が求められる状況下でローカル5Gを試験し量産に生かす。将来的には、同社はローカル5Gをボルフスブルク工場の大部分に適用させる予定。ローカル5Gを活用することで、通信速度が速く信頼性も高いデータ通信ができ、自動車製造の生産性、柔軟性をさらに高められるという。ローカル5G用のネットワーク設備はノキアが納入した。

VWは、ドイツ東部ザクセン州ドレスデンにある「ガラスの工場(Gläserne Manufaktur)」と呼ばれる研究・開発・製造施設でもローカル5Gを活用したプロジェクトを開始した(VWウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますでプロジェクトの映像を視聴可能)。具体的には、無人輸送システムに設置されたセンサーが周辺データをローカル5Gを通じて収集、クラウドコンピュータに伝送する。このプロジェクトにはVWのほかに、ポルシェ、アウディ、ドレスデン工科大学、2017年起業のドレスデン発ロボット関連スタートアップのバンデルボッツ(Wandelbots)が参画している。

5Gはこれまでに158社・機関に割り当て

ローカル5Gの利用を希望する企業・機関はドイツ連邦ネットワーク局に申請の上、割り当てられる(2020年12月7日記事参照)。2019年11月から申請が可能となっており、10月15日時点で158企業・機関に割り当てられている。割り当てを受けた企業・機関のうち、公表に同意した企業・機関は連邦ネットワーク局のウェブサイトで公表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますされている。同日時点で88企業・機関が公表されており、割り当てられた企業・機関は自動車・機械・化学分野、見本市会場、通信会社、研究機関・大学など多岐にわたる。国内自動車大手では、今回プロジェクトを稼働させたVWのほか、アウディ、BMW、ダイムラー、ポルシェ、ボッシュなどがローカル5Gの割り当てを受けている。

(クラウディア・フェンデル、高塚一)

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