新型コロナワクチンの接種回数、1億回を達成

(パキスタン)

カラチ発

2021年10月29日

パキスタン政府は10月23日、新型コロナウイルスワクチンの接種について、1億回を達成したと発表した(1回目と2回目の合計接種数)(注)。政府によると、1回のみ接種済みが3,009万1,323人、2回とも接種済みが3,821万3,423人(接種回数では7,642万6,846回)で、合計で6,830万4,746人が最低1回は接種したことになる。これは全人口の32%、接種対象となっている12歳以上の人口の45%に相当する。政府は2021年末までに全人口の約3分の1に相当する7,000万人の2回目接種を終えることを目標としている。

中国からのワクチン提供を受け、政府は2021年2月から医療関係者のワクチン接種を開始し(2021年2月1日記事参照)、その後、高齢者から接種を順次進めた。6月には公務員と民間企業従業員の接種を義務化するなどワクチン接種を加速(2021年6月15日記事参照)。10月1日以降は飲食店の室内飲食やショッピングモールへの入場などを2回ともワクチン接種をした者のみに限定した。また、パキスタン発着の国際・国内線利用の18歳以上の搭乗者にワクチン接種証明書の提示を義務付けた。一方、入国時の抗原検査(RAT)で陰性となった場合の10日間の自主隔離を不要とするなど、規制緩和も同時に進めた。

政府発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、パキスタンでは10月27日時点の1日当たりの新規感染者数は516人となり、直近のピークだった8月5日の5,661人から10分の1の水準まで低下している。

(注)政府は、2回目接種を人数×2回とカウントとしており、それによりのべ1億回の接種を達成したとしている。

(山口和紀)

(パキスタン)

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