ヘルツォーク大統領、イスラエル・クライメット・フォーラムを創設

(イスラエル)

テルアビブ発

2021年10月25日

イスラエルのアイザック・ヘルツォーク大統領は10月20日、10月31日から英国グラスゴーで開催される国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)(注)に先立ち、「イスラエル・クライメット・フォーラム」を創設すると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

同フォーラムは、国際的な気候変動に対する取り組みにかかるイスラエルの役割についての議論を主導するものとされ、政府、国会(クネセト)、学界、地方自治体、産業界など、国内の主要セクターの代表者が参加し、大統領府が所管する。

フォーラムの議長には、左派で長らく環境問題などに取り組んできた実績がある元クネセト議員のドブ・ハーニン・テルアビブ大学教授が指名された。また同フォーラムは、イスラエル国内にある約130の環境保護団体を束ねる上部団体の「ライフ・アンド・エンバイロメント」の協力の下に運営される。

ヘルツォーク大統領は2021年7月の就任以来、気候変動への取り組みを自身の重要課題として位置付けており、今回のイニシアチブは、広くイスラエル社会に気候変動への意識醸成、具体的な行動の促進を目指すためのものとみられる。

これに先立つ7月23日、ナフタリ・ベネット首相は、環境保護相、財務相、外相、エネルギー相、運輸相、経済相、内務相との共同声明外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを発表し、気候変動への取り組みに関する新たな目標を定めた。

声明によれば、温室効果ガス排出量を2050年までに2015年比で少なくとも85%削減するほか、2030年時点での中間目標として、同27%削減するとしている。この目標を達成するための方策として、2030年までに廃棄物処理から生じる温室効果ガス量を2015年比で少なくとも47%、一般廃棄物処理量を2018年比で71%削減するほか、2030年以降に新車登録される3.5トン以下の自動車について、温室効果ガス排出量を2020年に登録された同サイズの新車の平均5%まで削減する規制を設けるとともに、2026年以降に調達される路線バスについて、環境に配慮した車種を指定する。また電力、製造業ともに2015年比で30%の温室効果ガスの削減を目指す。2050年までには、交通部門で96%、電力部門で85%、廃棄物処理部門で92%の温室効果ガス削減を目標としている。

イスラエルでは、これまでも気候変動に対する取り組みの一環として、再生可能エネルギー比率の目標を設定するなどの政策を立案・実行してきたが、2020年時点での再生可能エネルギー比率の目標値10%に対して6%程度の実績にとどまっているとされており(2021年5月27日付地域・分析レポート参照)、今後の取り組みについて引き続き注視する必要がある。

(注)10月15日付首相府発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによれば、COP26には、ベネット首相がカリン・エルハラ・エネルギー相、タマル・ザンドバーグ環境保護相とともに参加するとしている。

(吉田暢)

(イスラエル)

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