温室効果ガス排出削減量を大幅上方修正、2030年に2018年比で40%削減

(韓国)

ソウル発

2021年10月27日

韓国政府は10月18日、「2050カーボンニュートラル委員会」(委員長:金富謙首相)を開催し、「国別排出削減目標(NDC)の引き上げ」を決定した(注1)。韓国政府は、2030年の温室効果ガス削減量を2018年比で40%削減することにし、従前の2018年比26.3%削減の目標から大幅に上方修正することとした(注2)。各部門の修正内容は以下のとおり。

(1)転換(エネルギー)部門:石炭火力発電の縮小、再生可能エネルギーの拡大などを通じ、排出量を2018年の2億6,960万トンから2030年に1億4,990万トンに44.4%削減する。

(2)産業部門:鉄鋼の生産工程の転換、石油化学の原料転換、セメントの燃料や原料の転換などを通じ、2018年の2億6,050万トンから2030年に2億2,260万トンに14.5%削減する。

(3)建設部門:ゼロエネルギー建設(ZEB)の拡大、高効率機器の普及、スマートエネルギー管理などを通じ2018年の5,210万トンから2030年に3,500万トンへと32.8%削減する。

(4)輸送部門:エコカーの普及拡大、バイオディーゼルの混合率引き上げなどを通じ、2018年の9,810万トンから2030年に6,100万トンへと37.8%削減する。

(5)農畜産水産部門:水の管理方法の改善、肥料使用の削減、低メタン飼料の供給拡大、家畜ふん尿の窒素低減などを通じ、2018年の2,470万トンから2030年に1,800万トンへと27.1%削減する。

(6)その他:森林の活用、都市緑地の造成などを通じ、2030年に2,670万トンを吸収、二酸化炭素(CO2)回収・有効利用・貯留(CCUS)技術の活用や国外でのCO2削減事業も活用する。

委員会に出席した文在寅大統領は「温室効果ガスの削減とカーボンニュートラルの達成のためには、(1)水素経済社会の構築を含む再生可能エネルギーの拡大、(2)各部門の温室効果ガス削減、(3)国民のエネルギー多消費行動の変化が重要だ。政府としても、2022年度のカーボンニュートラル関連予算として12兆ウォン(約1兆1,500億円、1ウォン=約0.096円)を計上し、財政支援を拡大する」と強調した。

(注1)「2050カーボンニュートラル委員会」での決定。最終的には2021年10月27日開催の国務会議で確定。

(注2)韓国政府が2020年12月31に国連に提出したNDCでは、2030年の目標を2017年比24.4%削減(2021年3月21日記事参照)としていたが、これは2018年比換算で26.3%の削減。

(当間正明)

(韓国)

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