レンタカー大手ハーツ、テスラにEV10万台を発注

(米国)

サンフランシスコ発

2021年10月26日

米国レンタカー大手のハーツ(本社:フロリダ州エステロ)は10月25日、2022年末までにテスラ(本社:カリフォルニア州パロアルト)から電気自動車(EV)10万台を導入することを発表した。これにより、ハーツのレンタル車両(全世界)に占めるEVの割合は20%以上になるという。

米国の主要都市と欧州の一部都市のハーツ営業所では、2021年11月初旬からテスラ「モデル3」のレンタルが可能になる予定だ。同車両をレンタルした顧客は、米国と欧州3,000カ所のテスラ・スーパーチャージャー・ステーション(注)を利用できる。さらに、ハーツは、同社ネットワーク内に新たなEV充電機数千台の設置も予定している。

米国の2021第3四半期の新車販売は世界的な半導体不足の影響を受けているが(2021年10月6日記事参照)、テスラの同期の収益は前年同期比57%増の約138億ドル、営業利益は2.5倍の20億ドル、出荷台数は24万1,391台で73%増になった。

テスラは現在、サンフランシスコ・ベイエリアのパロアルトに本社、フリーモントに工場の1つを構えるが、イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は10月7日に行われた年次株主総会で、本社をテキサス州オースティンへ移転することを発表している(2021年10月8日記事参照)。

(注)スーパーチャージャーとは、テスラが世界中で設置整備を進める充電装置での自社EV専用の独自規格。高出力による高速充電が可能で、ほとんどのステーションで複数台の設置があり、時間制限はないが満充電状態の放置では課金される、といった特徴がある。

(田中三保子)

(米国)

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