米シアトル市など、特定の屋内施設や屋外イベントにワクチン接種証明など提示を義務付け

(米国)

サンフランシスコ発

2021年09月27日

米国ワシントン州キング郡(最大都市シアトル市を含む)は9月16日、特定の屋内施設や屋外イベントの12歳以上の利用・参加者に対して、原則として新型コロナウイルスのワクチン接種証明、または、72時間以内の陰性証明の提示を義務化する命令を発表した。10月25日から有効となる。

対象となる屋内施設は、レストラン、バー、ジム、屋内のエンターテインメント・レクリエーション(例:プロ・大学のスポーツイベント、美術館、博物館、映画館)など。屋外は500人以上のイベントが対象となる。

類似の措置はニューヨーク市(2021年8月17日記事参照)、サンフランシスコ市(2021年8月18日記事参照)、ホノルル市(2021年9月1日記事参照)、ロサンゼルス郡(2021年9月17日記事参照)など米国主要都市で広がっている。

ワクチン証明の手段は、米国疾病予防管理センター(CDC)発行のワクチン接種記録カードまたはその写真、医療機関や薬局で発行されたワクチン接種記録、米国内外で取得した公式な接種証明(写真・コピーを含む)、同州公衆衛生局が提携しているサイト(MyIRmobile.com外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)から取得できる証明やQRコード(9月末から)などが認められる。屋内の12席未満の小規模レストランやバーの同命令の適用開始時期は12月6日とされる。同命令は10月25日から6カ月間有効で、新型コロナウイルス感染状況や影響などを見ながら見直しが検討される。

なお、本命令では「反差別要請」として、人種や国籍、宗教、性別や性同一性、障害、年齢などに基づく差別は認められないとし、雇用主、その従業員やボランティアは等しく同命令を実行しなければならないとしている。また、米国外で認められたワクチン証明も受け入れることを求めている。

9月23日時点、キング郡の12歳以上の約8割がワクチン接種を完了している。

(石橋裕貴)

(米国)

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