米ウエストハリウッド市、飲食店などで新型コロナワクチン接種完了証明の提示を義務化へ

(米国)

ロサンゼルス発

2021年09月15日

米国カリフォルニア州ロサンゼルス郡のウエストハリウッド市は9月10日、レストランやバー、ジム、映画館などの利用者に対して、新型コロナワクチンの接種完了証明の提示を求める方針を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。当該方針は9月20日に市議会で承認され、遅くとも10月11日までに施行される予定。カリフォルニア州では、サンフランシスコ市が既に同様の措置を導入している(2021年8月18日記事参照)。

ウエストハリウッド市による今回の措置では、18歳以上の成人が屋内のレストランやバー、映画館、娯楽施設、スポーツジム、理容室などを利用する場合に、ワクチン接種が完了していることを証明する書類の提示が必要になる(注)。米国疾病予防管理センター(CDC)が発行するワクチン接種記録カードやそのコピーのほか、外国政府が発行している接種証明も証明書として認められる。また、カリフォルニア州政府発行のデジタル接種記録や、他州や外国政府、民間企業が発行しているデジタル証明も証明書として認められる。なお、ワクチン証明書に写真付き身分証明書が組み込まれていない場合は、写真付き身分証明書の提示も併せて求められる。

ウエストハリウッド市は、同市職員に遅くとも11月1日までにワクチンを接種するよう義務付けているほか、同市と契約関係にある事業者に対しても同様にワクチン接種完了証明の提示を求めている。また、今回の措置の対象となるレストランなどの事業者にも、遅くとも11月1日までに従業員に同様の証明書を確認するよう求めている。

ビジネス活動においてワクチン接種を義務化する動きは都市部で進んでおり、ロサンゼルス市や郡も同様の措置の導入を検討している(2021年8月13日記事参照)。個々の事業者で自主的に導入する動きもあり、例えば、ロサンゼルス・フィルハーモニック協会はマスク着用義務に加え、10月9日からはコンサート会場に入場する際にワクチン接種証明の提示を求める方針を発表している。また、ロサンゼルス近郊に約7,000人の従業員を抱えるネットフリックスは、従業員や訪問者にワクチン接種完了証明の提示を義務化している、と報じられている。

(注)米国食品医薬品局(FDA)が認可した、あるいは、世界保健機関(WHO)が推奨するワクチンの接種が完了(通常1回または2回)して2週間経過した場合に、ワクチン接種完了とされている。

(サチエ・ヴァメーレン)

(米国)

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