インターネット利用者数は10億人超えに

(中国)

中国北アジア課

2021年09月16日

中国インターネット情報センター(CNNIC)は8月27日、「第48回中国インターネット発展状況統計報告PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)」を発表した。それによると、インターネット利用者数は2021年6月時点で10億1,074万人に達し、インターネット普及率は71.6%になった(添付資料図参照)。このうち、スマートフォンなどの携帯端末によるネット利用者が10億700万人、インターネット利用者全体の99.6%を占めた。

報告では、第5世代移動通信システム(5G)ネットワーク整備について、全国の基地局は96万1,000カ所、うち、2021年上半期に新たに建設された基地局が19万カ所に上ったとした。5Gに接続する端末数は3億6,500万台、5G用の携帯端末の出荷数は前年同期の2倍の1億2,800台となった。

デジタル人民元の実証実験に関しては、デジタル人民元は飲食や交通、ショッピング、政務サービス費の支払いなど132万の用途で利用され、デジタル人民元による累計取引件数は7,075万件、累計取引金額は約345億元(約5,865億円、1元=約17円)となったと記載している。

ネットデリバリー、リモートワーク、オンライン医療のアプリ利用者数が1割増

スマートフォンなど携帯端末のアプリの種類別の利用状況(添付資料表参照)については、前回調査(2020年12月)に比べ、アプリの利用者数は、ネットデリバリー(11.9%増)、リモートワーク(10.1%増)、オンライン医療(11.4%増)がそれぞれ1割以上増えた一方、オンラインゲーム(1.7%減)、オンライン教育(4.9%減)、オンライン資産運用(2.1%減)は減少した。

ネットデリバリー、リモートワーク、オンライン医療の利用者数の増加は、新型コロナウイルスによる外出制限や巣ごもり需要が影響しているとみられる。

一方、利用者数が減少したオンラインゲームについては、管理規制強化の動きが関連している可能性がある。6月1日に施行された「未成年者保護法」(改定版)では、オンラインゲーム会社に対し、未成年者(注)へのサービスの提供時間を制限する条文が設けられた。また、8月30日に発表された「未成年者のオンラインゲーム依存を防止するための管理強化に関する通知」では、より厳しい利用時間の制限やゲームユーザーの実名による登録・ログインの徹底などが定められている(2021年9月13日記事参照)。

(注)18歳未満の国民を指す。

(方越)

(中国)

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