議会総選挙で与党敗北、8年ぶりの政権交代へ

(ノルウェー)

ロンドン発

2021年09月17日

ノルウェーで9月13日、議会選挙(一院制、任期4年、議席数169)の投開票が行われた。開票の結果、アーナ・ソールベルグ首相率いる保守党主導の中道右派連合が、労働党を含む中道左派の野党連合に敗北。8年ぶりの政権交代となる見通し。中道左派の3党は過半数の89議席(労働党48、中央党28、社会主義左翼党13)を獲得し、中道右派は68議席(保守党36、進歩党21、自由党8、キリスト教民主党3)にとどまった。得票率では、労働党26.3%、保守党20.4%、中央党13.5%、進歩党11.6%、投票率は77.2%だった。

選挙の争点となったのは、気候変動対策と石油・ガス産業だ。ノルウェーは2030年までに温室効果ガス(GHG)排出量を1990年比で50~55%削減し、2050年までに純排出量ゼロ(カーボンニュートラル)を達成することを目標に掲げている。同国最大の輸出品目は石油・ガスのため、カーボンニュートラル達成に関連する政策に注目が集まった。

第1党となった労働党は、2030年までに1990年比で55%削減、石油・ガス開発は環境に配慮しながら進めていくとしている。炭素排出量の抑制のため、数年以内に石油生産の停止を訴えていた緑の党は2017年の前回選挙から2議席増の3議席となった。

今後、労働党は連立協議に入り、同党のジョナス・ガール・ストーレ党首の首相就任が見込まれている。

ノルウェー統計局によると、2020年の発電量は9割以上を水力で賄っている。また、2019年のGHG排出量は二酸化炭素(CO2)換算で約7,011万トン、部門別の割合では輸送が34.5%、鋼業、採石、石油、ガスの採掘が22.4%と高く、両部門のGHG排出量削減が課題となる。輸送部門では、2025年までに新車販売の全てを排出ゼロ車にする目標を定めており、2020年の乗用車の新車登録台数のうち、電気自動車(EV)が占める割合が5割を超えている(2021年1月19日記事参照)。

(宮口祐貴)

(ノルウェー)

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