鉱害鉱業公団が発足、不良債権処理も課題に

(韓国)

ソウル発

2021年09月30日

韓国産業通商資源部は9月15日、韓国鉱物資源公社と韓国鉱害管理公団を統合し、新たに「韓国鉱害鉱業公団」を設立したと発表した(2021年3月8日記事参照)。韓国鉱害鉱業公団の主な役割は以下のとおり。

(1)鉱物資源関連企業に対し、海外の鉱山開発に必要な技術や経済性評価に関する情報の提供を通じ、民間企業による鉱物資源の確保を支援すること。

(2)レアメタルやレアアースなどの重要鉱物資源の備蓄の拡大や再資源化の促進を通じ、安定したサプライチェーンを構築すること(注)。

(3)鉱業全般を支援する専門機関として、廃坑地域の活性化や国内の鉱害・鉱物資源産業の革新の契機を作ること。

(4)廃坑地域の公害防止およびクリーンな環境を整備すること。

式典に出席した産業通商資源部の代表は、海外事業(海外鉱山への出資など)を見直し、安定的な財務構造に再構築することで、過去の大規模な投資により発生した不良債権を解消しなければならないと強調した。

(注)「希少金属産業発展対策2.0」によると、指定35種のレアメタルとレアアースについて、100日分の備蓄を確保することとしている(2021年8月16日記事参照)。

(当間正明)

(韓国)

ビジネス短信 79538789d5ffe030