新型コロナ禍で人口が2年連続マイナス、過去最大の減少幅に

(シンガポール)

シンガポール発

2021年09月30日

シンガポール首相府戦略グループの発表(9月28日)によると、同国の6月時点の人口は545万3,566人で、前年比4.1%減となり、過去最大の減少幅となった。新型コロナウイルス禍に伴う渡航規制などによる外国人の減少が前年に引き続き、減少の主な要因となった。同国の人口が前年比でマイナスとなるのは2年連続となる。

総人口のうち、国民は349万8,191人と前年比0.7%減少し、外国人の永住権者も同6.2%減の48万8,651人だった。また、外国人の就労者やその家族、留学生などからなる外国人は146万6,724人で、同10.7%減少した。外国人の減少は、新型コロナ禍に伴う渡航規制や景気悪化などにより、外国人就労者が減少したことによるものだ。人材省によると、6月時点の外国人就労者は前年同月と比べて14万7,000人減少し、2年連続で減少した(添付資料図参照)。外国人就労者は、幹部・専門職向け就労査証「エンプロメント・パス(EP)」、中技能の向け「Sパス」、低熟練向けの「ワーク・パミット(WP)」と全てで減少している。その中でも、建設・造船・石油化学プラント部門で働くWP保持者は6月時点で30万4,200人と、前年同月と比べて4万7,600人減少した。

渡航規制緩和も、外国人就労査証の発給基準を今後も強化へ

外国人に対する渡航規制は徐々に緩和方向にあるが、外国人就労者数が今後もさらに減少する可能性がある。入国管理局(ICA)は8月10日から、5月から停止していた新型コロナ感染リスクの高い国・地域からの外国人の就労査証保持者と帯同ビザ保持者の入国申請の受け付けを開始した(2021年8月10日記事参照)。しかし、9月30日時点で、多くの建設労働者の出身国のバングラデシュやインド、ミャンマーなどの新型コロナの流行が深刻な国々からの入国が依然、停止されたままだ。また、リー・シェンロン首相は8月に、雇用をめぐる外国人との競争への国民の不安を受け、EPとSパスの発給基準を今後も段階的に引き上げていく方針を明らかにしており、外国人の新規採用は今後、一段と厳しくなる見通しだ(2021年8月31日記事参照)。

(本田智津絵)

(シンガポール)

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