第2四半期のGDP成長率、前期同期比18.1%、消費回復が成長率押し上げ

(チリ)

サンティアゴ発

2021年08月23日

チリ中央銀行の発表(8月18日)によると、2021年第2四半期(4~6月)の実質GDP成長率は前年同期比18.1%となり、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた前年同期から大幅に回復した。中銀は今期の回復について、比較対象が歴史的なマイナス成長期だったことに加えて、政府による新型コロナウイルス関連の家計や企業への支援策、年金積立額の一部引き出し法などにより、消費が活性化したことが成長率押し上げの要因となったと分析している。

GDP成長率を需要項目別にみると、内需は民間消費の回復により、前年同期比31.7%だった(添付資料表1参照)。主に非耐久消費財の衣類や食品、飲料、医薬品などへの旺盛な消費が貢献した。政府消費は、医療や教育サービスへの支出増などにより、20.7%となった。総固定資本形成は、設備投資の増加により、24.8%だった。設備投資は主にトラックや産業用機械の購入増加によるもの。建設・その他の投資は、建設プロジェクトなどの再活性化により13.1%だった。

財・サービスの輸出入は、輸出が前年同期比マイナス3.0%、輸入が39.6%のプラス成長だった。輸出は主に金属製品、機械、設備の輸出減、輸入は主に自動車、テクノロジー製品、家庭用品、産業機械の輸入増によるものだった。

経済活動別にみると、全体の成長率への寄与が高かったのは個人サービス(寄与率27.4%)、商業(24.2%)、製造業(11.7%)の順で、個人サービスの伸びには、学校の対面授業と延期されていた医療サービスの再開により、教育や医療分野が増加したことが影響している(添付資料表2参照)。商業は、小売業、卸売業ともに増加し、ECを介した売り上げも増加に貢献した。製造業は、主にブドウの良好な収穫状況によって下支えされたワイン生産が増加に寄与した。

8月19日付「エル・メルクリオ」紙によると、現地エコノミストらは2021年のGDP成長率を9.0~10.0%と予想している。

(岡戸美澪)

(チリ)

ビジネス短信 efc80f6218ddd121