8月1日から輸出志向型産業の操業が可能に

(バングラデシュ)

ダッカ発

2021年08月03日

バングラデシュ政府は7月30日、現在講じている厳格な行動規制(2021年7月15日記事参照)について、8月1日午前6時から輸出志向型産業を対象外とすることを発表した(添付資料・ジェトロ仮英訳参照)。その他の産業については、緊急サービスを除き、8月5日まで全国規模での厳格な移動・行動規制が実施されている。

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、7月23日から7月31日までは輸出志向型産業も操業停止としていたが(2021年7月15日記事参照)、クリスマスシーズン向けの出荷が増える時期であるため、産業界からの要請を受けて操業可能となったもよう。現地進出日系企業も、工場再開の対応を行っている。

クミッラ輸出加工区(EPZ)で操業するキャットガーメント(本社:東京都)の桑江央最高執行責任者(COO)は「今回の工場再開の政府発表は30日夕方とかなり急だった上に、公共交通機関の運行が停止されていたため、犠牲祭で田舎に帰省し工場へ戻ってこられないワーカーも少なからずいる。工場が再開できるのはありがたい半面、バングラデシュではここ数日、PCR検査陽性率、感染者数ともに過去最高を記録しており、感染状況を懸念している。工場では検温、消毒、換気などの感染予防対策を徹底してワーカーの健康管理に努め、この状況を乗り越えたい。また、輸出加工区庁(BEPZA)に対し、ワーカーへのワクチン接種を優先するように要請していたところ、ワクチン接種の開始めどが立って安心している」と話す。

(安藤裕二)

(バングラデシュ)

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