2021年通年のGDP成長率予測値を5.5~6.5%に上方修正

(香港)

香港発

2021年08月18日

香港特別行政区政府(以下、香港政府)は8月13日のプレスリリースにおいて、2021年通年の実質GDP成長率の予測値を5.5~6.5%に修正すると発表した。香港政府が5月に発表していた同予測値(3.5~5.5%)から上方修正した。

香港政府の経済顧問である欧錫熊氏は「世界経済の状況が新型コロナウイルスの感染拡大によって急激に悪化するようなことがない限り、2021年の残りの期間、香港経済は回復を続けるだろう。2021年上半期(1~6月)には実質GDPが力強い回復を示したことや電子消費券の配布による景気下支えの効果を考慮し、実質GDP成長率の予測値の上方修正を行った」と説明した。なお、欧氏は「仮に実質GDP成長率が予測の上限(6.5%)に到達したとしても、(デモによる社会不安や新型コロナウイルスによる影響が生じる前の)2018年のGDPの水準を約2%下回ることになる」と補足した。

電子消費券が経済に与える影響について、香港中文大学のエコノミストである莊太量准教授は「反応はかなり熱狂的で、第1弾として既に配られている2,000香港ドル(約2万8,000円、1香港ドル=約14円)の電子消費券を多くの人が使い切っている。特に2021年第3四半期のGDPへの影響は大きい」と述べた。一方、オランダに本社を置く世界的金融グループのING銀行で中国担当エコノミストを務めるアイリス・パン氏は「電子消費券のインパクトは、受け取った額を上回る消費が行われるかどうかにかかっており、現時点では、個人消費をどの程度押し上げるかは分からない」と指摘した(「サウスチャイナ・モーニングポスト」紙8月15日)。

第2四半期の実質GDP成長率確定値は7.6%

香港政府は同日、2021年第2四半期の実質GDP成長率の確定値が前年同期比で7.6%だったと発表した(注)。個人消費支出が推定値の6.5%増から0.3ポイント上昇し、確定値は6.8%増となった。

(注)香港政府は7月30日に、2021年第2四半期の実質GDP成長率の推定値を前年同期比7.5%と発表していた(2021年8月3日記事参照)。

(野原哲也)

(香港)

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