第2四半期のGDP成長率は7.5%、2期連続のプラス成長に

(香港)

香港発

2021年08月03日

香港特別行政区政府(以下、香港政府)統計処は7月30日、2021年第2四半期(4~6月)の実質GDP成長率の推定値が前年同期比で7.5%になったと発表した(添付資料図参照)。四半期ベースでは、2期連続でのプラス成長となった。

GDP成長率を需要項目別にみると、個人消費支出は、前期の2.1%増から4.4ポイント上昇して前年同期比6.5%増となった。政府消費支出は、前期(7.0%増)から4.1ポイント低下して2.9%増だった。固定資本形成は、前期(4.8%増)から18.9ポイント上昇して23.7%増になった。

貿易については、財輸出は20.3%増と、前期(30.1%増)から9.8ポイント低下した。財輸入も21.4%増で、前期(22.9%増)から1.5ポイント低下した。サービス輸出は、前期(7.3%減)から9.9ポイント上昇して2.6%増になった。サービス輸入についても、前期(12.0%減)から20.4ポイント上昇して8.4%増となった。

香港政府報道官は7月30日のプレスリリースにおいて、「香港経済は、世界経済の改善と香港域内の新型コロナウイルスの抑制を受けて回復に向かっている」と発言した。その上で、「今後、世界経済の回復は短期的に香港の財輸出にプラスとなり、サービス輸出も同様に改善が見込まれるが、米中関係などに加えて、より感染力の高い新型コロナウイルスの変異株が世界各地で広がりをみせている点は世界経済見通しの不確実性となっている。香港域内では、抑制された新型コロナウイルスの感染状況や電子消費券が消費者マインドを刺激し、消費関連セクターの支援に資するだろう」と発言した。

香港政府は8月13日に、2021年第2四半期のGDP成長率の詳細および2021年のGDP予測の改定値を公表する。

(野原哲也)

(香港)

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