大統領選候補者9人が出そろう

(チリ)

サンティアゴ発

2021年08月27日

チリで11月に行われる国政選挙(大統領、上院、下院、州議会)の候補者登録が8月23日に締め切られた。大統領選挙への立候補を表明したのは9人で、うち5人が初めての立候補となる(添付資料表参照)。

7月18日に行われた大統領選予備選挙(2021年7月26日記事参照)で候補者を選出した中道右派連合(Chile Podemos Más)と左派連合(Apruebo Dignidad)とは異なり、中道左派連合(Nuevo Pacto Social)は約1カ月後の8月21日に非公式な予備選挙(Consulta Ciudadana)を行った。社会党(PS)のパウラ・ナルバエス氏、急進党(PR)のカルロス・マルドナド氏、キリスト教民主党(PDC)のジャスナ・プロボステ氏が立候補し、投票者数は約15万人とわずかだったが、9万1,789票(得票率60.80%)を獲得したプロボステ氏が中道左派連合の候補者に決まった。同氏は上院議長を務めていたが、大統領選への立候補を機に辞任を発表し、後任には同じくPDC所属のヒメナ・リンコン氏が選出されている。

ほかにも、2度目の立候補となる共和党(PLR)のトップ、ホセ・アントニオ・カスト氏、人民党(PDG)の創設者の1人のフランコ・パリシ氏、愛国連合(UPA)の代表エドゥアルド・アルテス氏らに加え、候補者の中で最多となる4度目の立候補を表明した進歩党(PRO)の創設者マルコ・エンリケス-オミナミ氏など、なじみのある顔ぶれも大統領選を戦うこととなった。

民間調査会社のアクティバ・リサーチは18歳以上の男女を対象に「今週末に大統領選挙が行われるとしたら、どの候補者に投票するか」とのアンケートを実施した(注)。結果は、中道右派連合のセバスティアン・シチェル氏に投票するとの回答が20.4%で最多となり、続いて、左派連合のガブリエル・ボリッチ氏(14.7%)、カスト氏(10.2%)、プロボステ氏(7.1%)、パリシ氏(4.6%)、エンリケス-オミナミ氏(2.1%)、アルテス氏(0.4%)の順だった。

(注)同アンケートは、大統領選立候補締め切りよりも前の8月9~13日の間に行われている。

(岡戸美澪)

(チリ)

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