アルジェリア、ベンアブデラフム新内閣を発表

(アルジェリア)

パリ発

2021年07月09日

アルジェリアで6月12日に実施された国民議会の総選挙の結果を受け(2021年6月23日記事参照)、アブデルマジド・テブン大統領は6月30日、エイムン・ベンアブデラフム前財務相を首相兼財務相に任命し、7月7日に新内閣の閣僚を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

ベンアブデラフム新内閣では、内務・地方自治・国土整備相、エネルギー相、商業相、農業・地方開発相、保健・人口・医療改革相、製薬産業相など、34人のうち18人の閣僚が前内閣から留任しており、連立与党の民族解放戦線(FLN)および民主国民連合(RND)のメンバーを中心に第3次ジェラド内閣の顔ぶれを維持した。

一方、外相、法務相、産業相、エネルギー転換・再生可能エネルギー相、水資源・水安全保障相、漁業・漁業生産相、運輸相など、テブン大統領が重視している外交および経済多角化の加速を担う閣僚ポストに関しては、交代が多くみられた。

外相には、ラムタン・ラマムラ元外相が任命された。ラマムラ氏は2013年から2017年まで、セラール内閣時代の外相を務めるなど豊富な経験を有している。治安面など近隣諸国との問題を多く抱える中、外交面における今後の動きが注目される。

産業相には、FLNに属するアフメド・ゼグダール前国民議会財務委員長が任命された。停滞する国内自動車産業の活性化への対処が課題となる。また、水不足の深刻化に伴い、経済多角化に必要な農業部門の成長減速が懸念されている中、カリーム・ハスニ前アルジェ県上下水公社(SEAAL)取締役会長が、水資源・水安全保障相に任命された。海水淡水化事業および農業用再生水の生産拡大と、節水ソリューションの導入を加速するとみられる。

(ピエリック・グルニエ)

(アルジェリア)

ビジネス短信 d560dc2ba4d6caee