首都圏での新型コロナ感染者の増加により、制限緩和を延期

(韓国)

ソウル発

2021年07月09日

新型コロナウイルス感染者の拡大を受け、7月4日以降、韓国政府はこれまで発表していた制限緩和措置の延期などを発表した。首都圏での直近の1週間(7月1~7日)の1日当たりの平均感染者数は、636.3人と前週に比べ36.9%増加した。全国の1日当たりの平均感染者(769.7人)のうち、首都圏(ソウル特別市、京畿道、仁川市)の割合が82.7%を占めるなど、首都圏での感染の割合が増加している(注)。

1.マスク着用ルールの徹底(2021年5月21日記事参照

ワクチン接種者は、7月1日から屋外でのマスク着用義務が緩和される予定だったが、7月4日に保健福祉部は、首都圏ではワクチン接種者であっても屋内外でのマスク着用を原則とする内容を発表した。併せて首都圏では、午後10時以降は公園・川辺などでの屋外飲食が禁止される。

2.社会的距離確保の再編の延期(2021年6月23日記事参照

保健福祉部は7月7日、首都圏での防疫措置の延長を発表した。7月1日から予定されていた社会的距離確保の段階(4段階)の再編を一時延期し、7月14日までの間、従前の5段階を適用することとした。これにより、首都圏では、従前の5段階のうち2段階が適用され、5人以上の集合禁止、集会・イベントの人数制限(99人、ソウル市は9人まで)などの制限に加え、午後10時以降の公共交通機関の運行本数の縮小などの措置が講じられる。

(注)7月7日および8日各日の感染者数は全国で1,200人を超えている。6月27日から7月3日までの1週間の変異株感染者は325人で、うち、デルタ株の感染者は153人を記録した。

(当間正明)

(韓国)

ビジネス短信 ac39ec7b85ad6dad