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米エネルギー情報局、2022年の発電量の再エネ比率が22.5%に拡大と予測

(米国)

ニューヨーク発

2021年07月12日

米国エネルギー情報局(EIA)は7月7日、短期のエネルギー予測を公表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますし、2022年の総発電量のうち、再生エネルギーの構成比率が22.5%まで伸びるとの見通しを示した。2020年の構成比では、再生エネルギーは総発電量の20%弱で、天然ガス、原子力、石炭に次いで4番目だが、2022年に石炭や原子力を抜いて、天然ガスに次ぐ2番目となる見込みだ(添付資料図1参照)。

新型コロナウイルスの影響により、2020年の総発電量は前年比2.9%減となったが、経済再開を反映して、2021年は2.1%増、2022年もさらに0.7%増を見込む。実際に、2021年上半期の電力小売売上高(推定値)は前年同期比で4.5%増加しており、2021年下半期もペースは落ちるものの、1.2%増と予測している。

発電源別では、構成比が最も高い天然ガス火力については、経済回復の過程で需要が高まり、ここ数カ月間、ガス価格が上昇して割高になっていることから、この傾向が続くことを見込んで、2021年は前年比7.5%減と予測する。一方で、相対的に割安となった石炭火力については、21.1%増の大幅増を予測。しかし、2022年にはこの動きが落ち着くとみられ、天然ガス火力2.0%増、石炭火力7.4%減と、増減が逆転する見込み。また、3番目の原子力については、2021年4月に運転終了となるニューヨーク州のインディアンポイント原子力発電所をはじめ、複数の原子力発電所の廃止が予定されていることなどから、2021年1.8%減、2022年2.5%減を見込む。

構成比率が拡大する再生エネルギーのうち、風力や水力、バイオマス(木材)が現状で占める割合が大きいが、2021年、2022年は風力と太陽光で大幅な容量増加を見込む(添付資料図2参照)。連邦エネルギー規制委員会(FERC)によると、2021年1~4月に新設された風力と太陽光の発電容量はそれぞれ3.8ギガワット(GW)(注)、2.7GWとなっており、この傾向は今後も続くことが見込まれ、風力は2021年に17GW、2022年に6GW、太陽光は2021年に16GW、2022年に17GWの発電容量の追加を予測。風力発電の容量追加は2022年に鈍化するが、これは2020年12月下旬に成立した新型コロナウイルス関連の経済対策(Consolidated Appropriation Act 2021)における再生エネルギー分野への投資に対する税額控除可能期間が2021年末で終了するためとみられている。

なお、電気料金については、前述した天然ガス火力のコスト上昇を反映して卸売価格が上昇しており、2021年第2四半期には、前年年同期と比べて、地域によって1メガワット時(MWh)当たり58~256%増の範囲で高騰している。この傾向は今後も続く可能性があるとして、2021年下半期の平均卸売価格は、テキサス州の24ドル/MWhからカリフォルニア州の46ドル/MWhの価格幅で予測している。他方、家庭向けの平均小売価格については、卸売価格上昇の影響を受け、2021年は前年より2.8%高い13.6セント/キロワット時(kWh)、2022年はさらに1.8%上昇すると予測している。

バイデン政権は2035年までの電力部門の脱炭素化を公約に掲げており、洋上風力発電の推進など(2021年6月3日記事参照2021年3月31日記事参照)、補助金を活用して再エネ開発を後押しする構えだ。現在、議会と調整中の「米国雇用計画」(2021年6月25日記事参照)にどういった再エネ推進策が盛り込まれるかなど、予算措置を含めて、今後の再エネ関連の動向に注目が集まる。

(注)1ギガワット=1,000メガワット=1,000,000キロワット。

(宮野慶太)

(米国)

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