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ブラジルがメルコスール議長国に、ウルグアイは単独の特恵関税交渉の開始表明

(ブラジル、ウルグアイ、メルコスール)

米州課

2021年07月12日

第58回メルコスール首脳会合が7月8日、オンラインで開催された。ブラジルが議長国をアルゼンチンから引き継いだ。議長国の任期は2021年12月まで。

首脳会合の冒頭、ブラジルのジャイール・ボルソナーロ大統領は「メルコスールが非効率的で、かつ貿易を規制し、加盟国の機会を喪失するような同盟であってはならない」と述べ、「新たな通商交渉の開始と、交渉途中の通商協定の早期妥結を目指し、さらに、関税率を引き下げ、非関税障壁を取り払う必要がある」と強調した。

他方で、7月8日付の現地紙「アメリカ・エコノミア」によると、2021年上半期の議長国アルゼンチンのアルベルト・フェルナンデス大統領は会合の中で「メルコスールは地域統合を目指す協定で、(メルコスール創設を規定した)アスンシオン条約に沿い、第三国とのFTA交渉は全加盟国で行うべき」と述べた。

メルコスール域内では現在、加盟4カ国が一体となって第三国・地域と通商交渉を行わなければならないという規則(注)を柔軟化し、個別に交渉を行うことができるよう、また対外共通関税率を引き下げる議論が行われている(2021年6月16日記事参照)。ブラジルとウルグアイがこの議論を牽引しているが、アルゼンチンは消極的な姿勢を見せており、今回の会合でも政府間の溝は埋まらなかった。

7月7日には、第58回メルコスール共同市場審議会(CMC)会合がオンラインで開催された。ブラジル外務省によると、会合にはブラジルのカルロス・フランサ外相と関係者、アルゼンチンのフェリペ・ソラ外相、工業生産・開発省や農牧水産省の関係者、パラグアイのロベルト・アセベド外相、ウルグアイのフランシスコ・ブスティージョ外相、準加盟国ボリビアのベンジャミン・ブランコ外務副大臣が参加した。

会合では、ウルグアイのブスティージョ外相が、ウルグアイは単独で第三国と特恵関税に関する交渉を開始すると表明した。同日付でウルグアイ外務省も文書を発表した。

メルコスール規則では、CMC決議32/00第1項で「域外の第三国および地域との関税譲許を認める通商交渉は、全加盟国で行う」と定めている。メルコスールが自由貿易協定(FTA)交渉を現在継続している韓国、シンガポール、カナダ、レバノンとも、基本的には加盟国4カ国が一体で交渉している。また、2018年6月に政治合意したEUとのFTAも、基本的には4カ国で交渉を行った。

ウルグアイ外務省は「CMC決議32/00は(署名されているが)発効していないと理解している。なぜなら、国内での(批准)手続きが一切なされていないため」と文書で述べ、正当性を主張している。

(注)根拠法はCMC決議32/00

(辻本希世)

(ブラジル、ウルグアイ、メルコスール)

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