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日産、英国でEV向け大型バッテリー工場の建設計画発表

(英国)

ロンドン発

2021年07月02日

日産自動車は7月1日、世界初の電気自動車(EV)生産のエコシステムを構築するハブとして新たな計画「EV36Zero」を公開し、その一環として、英国でEV向け超大型バッテリー工場「ギガファクトリー」を建設することを発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

同計画には、日産と同社のバッテリーサプライヤーのエンビジョンAESC、サンダーランド市が10億ポンド(約1,540億円、1ポンド=約154円)を投資し、EV、再生可能エネルギー、バッテリー生産を活用し、ライフサイクル全体でのカーボンニュートラル実現を目指す。また、周辺のサプライヤーを含め英国で6,200人の雇用創出が見込まれる。

ギガファクトリーは、エンビジョンAESCがサンダーランド工場の隣接地に建設し運営する。このバッテリー工場は、再生可能エネルギーから電力が供給され、統合されたAIoT(注)スマートテクノロジーを導入し、エネルギー消費、製造、メンテナンスを管理・最適化することで、生産量を拡大する。同工場の稼働時期は明らかにされていないが、当初の生産容量は9ギガワット時(GWh)で、年間最大10万台分のEV用バッテリーを日産に供給する。需要の拡大に伴い、エンビジョンAESCは、2030年までに最大18億ポンドを投資し、生産容量を25GWhへと拡張するとしている。最終的には同35GWhまで拡張を目指す。さらに、日産はサンダーランド工場で新型EVを生産する計画を明らかにしている。

これまで日産は、英国のEU離脱(ブレグジット)をめぐる2016年6月の国民投票後、同年10月にサンダーランド工場で生産中の小型スポーツ用多目的車(SUV)「キャシュカイ(日本名:デュアリス)」の次期型に加え、「エクストレイル」次期型の生産を決定していたが、2019年2月に「エクストレイル」次期モデルの英国での生産計画撤回を発表した(2021年2月20日記事参照)。

英国のギガファクトリーの建設計画については、英国バッテリーメーカーのブリティッシュボルトが2020年12月、英国で初のギガファクトリーをイングランド北東部のノーサンバーランド州ブライスに建設することを発表している(2021年2月25日記事参照)。

一方で、ガソリン車とディーゼル車の新車販売を2030年までに禁止する方針を踏まえると、ギガファクトリー建設が不十分と指摘する声もあった(2021年5月13日付地域・分析レポート2021年7月2日記事参照)。

英国での各メーカーの生産台数は、2020年は新型コロナウイルスの影響で激減しているものの、日産が1位となった(添付資料図、表参照)。一方で、ホンダはイングランド南部スウィンドン工場での生産を2021年7月に終了することを2019年2月に発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますしている。

(注)AI(人工知能)とIoT(モノのインターネット)を組み合わせることで、モノがインターネットに接続してデータをやり取りするだけでなく、AIによって学習し、成長するシステム。日本ではシャープが提唱している。

(宮口祐貴)

(英国)

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