ナイジェリア政府、ツイッターの利用を停止、大統領の投稿削除が原因か

(ナイジェリア)

ラゴス発

2021年06月08日

ナイジェリア政府は6月4日、国内におけるツイッターの利用を停止すると発表した。また、国家放送委員会(National Broadcasting Commission)に対して、国内で利用されているその他のソーシャルメディアサービス(ワッツアップ、インスタグラム、フェイスブックなど)に対するライセンシング(利用許諾)プロセスを直ちに開始するよう指示した。ツイッターは、6月6日から国内でのアクセスが遮断されている。

ツイッター停止の理由については、ムハンマド・ブハリ大統領が、南東部地域で相次ぐ政府施設への攻撃を独立派(ビアフラ先住民:IPOB)によるものだと指摘した上で、報復の意思を示した6月3日のツイート投稿が、規約違反として削除されたことに対する措置との見方が多い。また、政府は2020年10月に発生したend-SARS(2020年10月15日記事参照)以来、SMSを利用した集会の呼び掛けに警戒を強めており、デモ活動から派生する暴動を未然に防ぐ意図があるとみられる。6月12日は民主化記念日で、国内各地でのデモ活動や集会が予想されているため、それを見越した判断ともいえそうだ。

(谷波拓真)

(ナイジェリア)

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