衛生緊急事態が15度目の延長も、制限緩和が進む

(モロッコ)

ラバト発

2021年06月07日

モロッコ政府は6月3日の閣議で、6月10日まで延長されている「衛生緊急事態」を7月10日までさらに延長すると発表した。2020年3月に最初の衛生緊急事態を発令(2020年3月25日記事参照)して以来、15回目の延長となる。政府は、国内での感染再拡大を防ぐために衛生緊急事態の延長を続けているが、規制措置については、6月1日から以下のとおり一部緩和している。

  • 閉鎖された空間における50人未満の集会、イベントの開催(地方当局の許可が必要)
  • オープンスペースでの100人未満の集会、イベントの開催(地方当局の許可が必要)
  • 公共交通機関の定員を75%までとする(緩和前は50%)
  • 劇場、映画館、文化センター、美術館、歴史的建造物を再開。ただし、入場定員を50%までとする。
  • イベント会場を収容人数の50%以内で開放。上限は100人までとする。
  • ビーチ、公共プールを再開。ビーチはソーシャルディスタンスを確保すること。プールは定員の50%までとする。

一方、モロッコ政府は引き続き、54カ国からの航空機および乗客の入国を禁止しており(2021年5月10日記事参照)、現地ではフライトの再開を待ち望む報道が続いている。

(石橋 洋一郎)

(モロッコ)

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