新型コロナ感染の高リスク国・地域から入国の渡航者の隔離期間、14日間に短縮

(シンガポール)

シンガポール発

2021年06月24日

シンガポール政府の新型コロナウイルス・タスクフォースは6月23日、感染リスクが高いと指定している日本を含む国・地域からの渡航者について、同日午後11時59分から、入国後の指定宿泊施設での隔離期間を21日間から14日間に短縮すると発表した。ただし、同国は5月11日から、感染リスクの高い国・地域からの外国人就労パス保持者の入国規制を強化しており、一部の戦略プロジェクトとインフラ工事などに必要な外国人労働者を除き、就労パスを保持する外国人の入国は実質的に停止している(2021年5月11日記事参照)。

高リスク国・地域は6月23日時点で、オーストラリア、ブルネイ、中国、ニュージーランドを除く全ての国・地域。タスクフォースは今回、5月8日~6月22日に高リスク国・地域から入国した渡航者で感染が確認された270人が全員、入国後14日間以内に感染が判明したため、隔離期間の短縮を決めたと説明した。隔離期間の短縮は23日現在、指定宿泊施設で隔離中の渡航者にも適用する。

発表によると、23日午後11時59分以降に高リスク国・地域に過去21日間滞在した人が入国した場合、入国時と隔離終了の14日目にPCR検査を受ける必要がある。また、タスクフォースは変異株の感染力が強いことを受け、27日午後11時59分以降に高リスク国・地域から入国した渡航者はPCR検査に加え、3日目と7日目、11日目に抗原検査キットを用いて自ら感染の有無を調べることを義務付ける。

さらに、タスクフォースはイスラエルと台湾から23日午後11時59分以降入国した渡航者について、14日間の隔離を指定宿泊施設ではなく、同居家族がいなければ自宅で隔離をすることを認めると発表した。政府による各国・地域からの入国者のPCR検査と隔離の義務の最新状況については、移民管理局(ICA)のホームページ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを参照。

保健省によると、23日の新規感染者は22人で、このうち13人が国内感染者、残り9人が国外感染者だった。累計では感染6万2,470人、うち6万2,113人回復、死者35人、重症5人。

(本田智津絵)

(シンガポール)

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