ベトナム保健省、中国シノファーム製新型コロナワクチンの緊急使用承認

ベトナム保健省は6月3日、決定2763／QD-BYTを発出し、中国シノファーム製の新型コロナウイルスワクチンの緊急使用を承認した。同省が同ワクチンを承認するのは、英国アストラゼネカ製、ロシア「スプートニクV」に続き3種類目となる。

シノファーム製ワクチンの使用については、国立衛生疫学研究所が5月29日、安全性と品質、有効性に関するデータを保健省に提出した。今後、同研究所がワクチン製造業者との調整やワクチンの有効性と品質の確保などを担うが、具体的な調達予定は明らかになっていない。

なお、5日付のベトナム政府ウェブニュースによると、ファム・ミン・チン首相は4日、中国の李克強首相と電話で協議し、新型コロナウイルス対策で協力を深めることで一致した。ベトナムはASEAN10カ国の中で、これまで中国からのワクチン供給を受けていない、唯一の国だった。

（阿部浩明）