リーベルマン財務相、OECD提案の新たな国際課税ルールに参加意思を表明

(イスラエル)

テルアビブ発

2021年06月25日

イスラエルの現地紙「グローブス」は6月22日、アビグドール・リーベルマン財務相が、OECDが検討してきた新たな国際課税ルール(グローバル・ミニマム課税、デジタル課税)について(2021年6月7日記事参照)、イスラエルも参加する方針を表明したと報じた。

同紙は、財務相が「経済はよりグローバル化しており、イスラエルも他国との協調を前提とした政策基準を導入する必要がある。財務省は、税制を含めさまざまな分野でイスラエル経済を国際的な基準に合わせていく」と述べたと報じている。6月30日に予定されているOECDの会合に先立って、イスラエルの方針を発表したかたちとなった。

6月4~5日に英国ロンドンで開催されたG7財務相会合後に発表されたコミュニケにおいて、グローバル・ミニマム課税については、世界各国の法人税の最低税率が「15%以上」で合意。デジタル課税については、国境を超えるデジタルサービスを行う大規模・高利益の多国籍企業に対して「利益率10%を上回る利益の少なくとも 20%」に対する課税を行うことで合意した(2021年6月7日記事参照)。

イスラエルの現行の法人所得税率は23%で、この国際協調で示された税率(15%)を下回ることはないが、他方でイスラエルは、外国資本誘致を奨励する目的から、一定の条件を満たした外国企業のイスラエル法人に対して、法人所得税率の優遇措置を講じている。企業によっては税率が最低5%まで優遇される制度で、この優遇措置と今回の国際協調への合意をどのように整合させていくのか、今後が注目される。

また、イスラエルで操業する外国企業のイスラエル法人は、GAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン・ドット・コム)に代表される多国籍IT企業の研究開発(R&D)拠点が中心だが、イスラエル・イノベーション庁の報告によれば、2020年にはこうした多国籍企業によるR&D拠点開設数が4拠点にとどまっており、仮に税制優遇措置の見直しが行われた場合、外資誘致の動きにさらに影響を与える可能性がある。

(吉田暢)

(イスラエル)

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