南アフリカとインド型の新型コロナ変異株を初めて確認

(アルゼンチン)

ブエノスアイレス発

2021年05月12日

アルゼンチン保健省は5月10日、南アフリカ型とインド型変異株の新型コロナウイルス感染者を国内で初めて確認したと発表した。ブエノスアイレス市近郊のエセイサ国際空港で入国者を対象に実施した検査で発見した。感染者は南アフリカ型1人、インド型2人としている。南アフリカ型はスペインからの、インド型はパリからの帰国者で、いずれも4月24日に入国した。3人ともブエノスアイレス市内の指定の宿泊施設に隔離されている。これまでのところ、これら変異株の市中感染は確認されていない。

科学技術・イノベーション省によると、ブエノスアイレス市とブエノスアイレス州の40都市で構成するブエノスアイレス首都圏(AMBA)では、3月から4月にかけて英国型とマナウス型、アンデス型(注)の3つの変異株の市中感染が拡大している。新規感染者の5割をAMBAが占めている。

1日当たりの新規感染者数と新規死亡者数を過去7日間の平均で見ると、新規感染者数は4月下旬をピークに減少傾向にあるが、新規死者数は増加傾向にある(添付資料図参照)。保健省によると、5月9日時点でAMBAの民間と公的医療機関の集中治療室(ICU)の病床使用率は77.0%だが、アルゼンチン集中治療学会(SATI)の調査では、5月7日時点でブエノスアイレス市が90.4%、ブエノスアイレス州が93.3%と、AMBAで医療が逼迫している。

ワクチン接種者は全国で924万人に達したものの、8割は1回目の接種にとどまる。ワクチン確保が遅れて2回目の接種を遅らせているためだ〔アルゼンチン:ビジネス活動正常化に向けた基本情報(5月11日付)PDFファイル(1.1MB)参照〕。60歳未満の国民にワクチンが行き渡るには相当な時間がかかるとみられており、旅行者へのワクチン接種を開始した米国マイアミに渡航して接種を受ける富裕層も増えてきた。変異株の侵入を水際で防ぐとともに、早急なワクチン確保が政府には求められる。

(注)政府は、チリとペルーで多く発見されている変異株を便宜的に「アンデス型」と呼んでいる。

(西澤裕介)

(アルゼンチン)

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