核合意「包括的共同行動計画」再建に向けた第4回合同委員会が終了

(イラン)

テヘラン発

2021年05月21日

イラン核合意の「包括的共同行動計画(JCPOA)」再建に向けた第4回合同委員会が5月19日、ウィーンで終了した。イランと米国は4月6日から、英国とフランス、ドイツが仲介役を務めるかたちで、JCPOA再建に向けた間接協議を行っている(2021年4月12日記事参照)。

イラン政府系メディアのイスラーム共和国通信(IRNA)は19日、事実関係とともに、「イラン国内の一部の反対にもかかわらず、現政権は外国との交渉に勝利した」とするハッサン・ローハニ大統領のコメントを掲載外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。また20日、現地で交渉に当たっているアッバース・アラグチ外務次官が会合後の記者会見で「幾つかの重要な課題は依然として協議されているが、この2週間で多くの進展があり、合意の枠組みは達成できた」と述べたと報じた外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

一方で、IRNAは18日、イランの国会議員約200人による「イランがJCPOAの合意を順守する条件は、制裁の完全な解除とそれが確認されることだ。ウィーンでの会合は、米国と欧州が全ての制裁を解除しようという真剣な意思をまだ持っていないだけでなく、イランの核開発に新たな制限を設けようとするものであることを示している」とする声明も掲載外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。20日の記事外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますでは「米国は制裁の多くの部分を解除することに同意しているが、イラン政府はドナルド・トランプ前米国大統領によって科された全ての制裁を解除すべきだとしている。来週予定される第5回会合では、この点が争点となる」としている。

保守系メディアとされるファールス通信は14日、6月18日に行われる予定のイラン大統領選挙が近づくにつれ、「JCPOAを復活させるために欧米諸国との合意を求める人がいるが、JCPOAは欧米の当事者が義務を果たすようにする法的メカニズムを欠いているため、拙速に合意すべきではない。政党や派閥の利益のために国益が犠牲にならないよう注意しなくてはならない」とする論説を掲載した。

各国代表団は第5回合同委員会までいったん帰国し、各国内で詰めの協議を行うとしている。

(鈴木隆之、マティン・バリネジャド)

(イラン)

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