3月の貿易収支、55億7,400万豪ドルの黒字

オーストラリア統計局（ABS）は5月4日、2021年3月の貿易収支（財・サービス収支）を発表した。3月の貿易黒字は55億7,400万オーストラリア・ドル（約4,682億1,600万円、豪ドル、1豪ドル＝約84円）となり、黒字幅は前月から20億2,100万豪ドル縮小した。

2021年第1四半期（1～3月）の財の輸出（非貨幣用金を含む）は、前期比7.5％増の1,016億1,300万豪ドルとなった（添付資料表1参照）。品目別にみると、穀物（41.1％増）が大きく増加したほか、燃料（14.6％増）、金属（11.4％増）、鉄鉱石・鉱物（9.4％増）などの増加が顕著だった。一方で、輸送機器（6.3％減）、機械（3.5％減）、肉・肉調製品（3.3％減）などが減少した。

財の輸入は、前期比3.6％増の817億9,000万豪ドルとなった（添付資料表2参照）。品目別にみると、燃料・潤滑油（36.9％増）、民間航空機・関連機器（35.4％増）、非貨幣用金（18.8％増）、家電製品（16.5％増）などが大きく増加した。一方で、工業輸送機器（8.3％減）、衣類・履物（3.5％減）などが減少した。

なお、オーストラリアの主要輸出品である鉄鉱石の国際価格は、2021年に入って以降21％上昇し、最高値を更新した。そのため、連邦政府は、2020／2021年度（2020年7月～2021年6月）の鉄鉱石輸出額が前年度の1,030億豪ドルを上回り、過去最高の1,360億豪ドルに達すると予測している。

（住裕美）