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タイ米USTR代表、環境重視の姿勢強調、就任後初のスピーチで

(米国)

ニューヨーク発

2021年04月19日

米国通商代表部(USTR)のキャサリン・タイ代表は4月15日、中道左派系シンクタンク「アメリカ進歩センター」が主催するウェビナー外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで、就任後初となる基調講演を行い、バイデン政権の通商政策における環境上の取り組みやその方向性を示した。

タイ代表は冒頭、地球上で起きている環境破壊を阻止できる可能性が急速に低下しているとの危機感を示し、「米国が世界規模の課題解決に向けて指導力を発揮する必要がある」と強調した。具体的には、バイデン大統領が3月末に発表した「米国雇用計画」(2021年4月5日記事参照)をまず実現させ、インフラ投資による技術革新を通じて、クリーン・エネルギー技術の分野で米国が世界をリードすると表明した。また、4月22~23日に米国が主催予定の気候変動サミットで、40カ国の首脳と環境対策に向けた認識を共有すると発言した。

環境と貿易の関係性について、これまでの貿易制度はより低いコストを求める企業の圧力を受け、各国が投資誘致のために環境保護を抑制するかたちとなり、「底辺への競争」を生み出したとの見方を提示した。貿易協定については、企業に環境保護を働きかける経済インセンティブを与える制度を盛り込むべきとの提言を行っている。米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)が違法な狩猟や森林伐採、漁業補助金、水質・空気汚染などに関して、高い規律を有する包括的な枠組みだと紹介するとともに、今後、USMCAやその他の貿易協定における環境ルールの執行を強化すると述べた。

環境性能の高い技術に基づくサプライチェーン構築の必要性にも言及し、自らも関与した韓国の電気自動車(EV)用バッテリーメーカー間の紛争解決(2021年4月14日記事参照)を称賛した。タイ代表は「世界中で高まるEV需要を満たし、クリーン車両の製造を米国で拡大するために、EVバッテリーの多様なサプライチェーンが必要」と述べた。農業分野の排出削減についても、関係省庁と連携して取り組む意向を示した。

今後の政策立案について、タイ代表は利害関係者との対話を重視すると発言した。米国の環境政策が先端的な州政府の取り組みに由来することに触れ、これまで対話していなかった利害関係者とも関係構築を推進していることを明かした。

(藪恭兵)

(米国)

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