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EC拡大に対応へ、公営の宅配ロッカー導入で法改正

(シンガポール)

シンガポール発

2021年04月08日

シンガポールの国会は4月7日、情報通信省(MCI)管轄下の情報通信メディア開発庁(IMDA)が国内全土に宅配ロッカー・ネットワークの設置と運営を可能にするための、「郵便サービス改正法(注)」を可決した。同法の改正により、IMDAの完全子会社ピック・ネットワークは2021年末までに、国内の公営住宅(HDBフラット)や大量高速鉄道(MRT)駅、バスのインターチェンジ、自治体会館など合計1,000カ所に宅配ロッカーを設置する。

IMDAが宅配ロッカーを運営するのは、電子商取引(EC)の普及拡大で宅配荷物が急増しているのに対応するのが狙い。シム・アン上級国務相(情報通信担当)は同日の国会で、「ECの宅配荷物が現在から2025年までに年平均16%増加すると予想される。しかし、既存の郵便箱が宅配荷物に対応していない上、既存の民間宅配ロッカー事業者も細分化されており、予測される宅配荷物の増加に対応できない」と指摘した。同上級国務相によると、民間の既存宅配ロッカーは人通りの多い商業地区に集中し、住宅地区に少なく、宅配荷物全体の5%相当しか対応する能力がない。宅配ロッカーの設置で未配達を減らして宅配サービスの効率化を図るとともに、中立的な立場にある政府機関のIMDAが運営することで、配送に係わる全ての業界関係者や消費者がアクセスできるようにする。

IMDAは2018年に、公営の宅配ロッカー・ネットワークの導入に向けた実証実験を実施していた(2018年5月29日記事参照)。同実験では、公営住宅区2カ所とMRT駅8駅に70の宅配ロッカーが設置され、参加した宅配サービス事業者の宅配効率が4倍改善の効果があった。IMDAは当初、宅配ロッカー・ネットワークの導入を2022年末に予定していたが、配送に係わる人材の不足を受けて、導入が今回1年前倒しされた。

(注)郵便サービス法(Postal Services Act)は1999年に成立された法律で、2007年に郵便サービスの自由化に伴い改正されていた。郵便サービスを提供するシンガポール・ポスト(シングポスト)の最大株主はシンガポール・テレコムで、2位の株主がアリババ・グループ。

(本田智津絵)

(シンガポール)

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