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ASEAN主要6カ国の2020年GDP成長率、過去20年で最低の落ち込み

(ASEAN、ベトナム、タイ、フィリピン、シンガポール、マレーシア、インドネシア)

アジア大洋州課

2021年02月19日

ASEAN主要6カ国(シンガポール、マレーシア、タイ、フィリピン、ベトナム、インドネシア)の2020年の実質GDP成長率の統計(注1)が出そろった。新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、ベトナムを除いた5カ国で、2020年通年の成長率はでマイナス成長となった。6カ国ともに過去20年で最低の成長率となった。

各国の成長率を高い順にみると、感染拡大の抑制に比較的短期間で成功したベトナムが2.9%と唯一のプラス成長を記録(2019年は7.0%)。続いて、インドネシアがマイナス2.1%(同5.0%)、シンガポールがマイナス5.4%(同1.3%)、マレーシアがマイナス5.6%(同4.3%)、タイがマイナス6.1%(同2.3%)、フィリピンがマイナス9.5%(同6.0%)だった。観光業のGDPに占める割合の高いタイや、感染拡大が続き経済・移動制限措置が長期化したフィリピンやマレーシアでの減速幅が大きい結果となった。一方、感染が拡大するインドネシアでは、経済と感染抑制の両立を目指し、当初から比較的緩やかな経済活動制限を取り入れたことで、結果として減速幅は抑えられたかたちだ。

各国とも新型コロナウイルス感染拡大により経済の減速が激しく、フィリピンは統計を開始した1946年以降、シンガポールは1965年の建国以降で最悪の成長率を記録した。ベトナムはドイモイ(刷新)政策採択直後の1987年(2.5%)に次ぐ落ち込み。インドネシア、マレーシア、タイはアジア通貨危機で落ち込んだ1998年(それぞれマイナス13.1%、マイナス7.6%、マイナス7.4%)以来で最悪の成長率となった。

2020年第4四半期はマレーシアを除き回復基調

2020年第4四半期(10〜12月)の前年同期比の成長率については、通年の成長率と同様に、ベトナムを除いてマイナス成長を記録した。高い順にベトナム(4.5%)、インドネシア(マイナス2.2%)、シンガポール(マイナス2.4%)、マレーシア(マイナス3.4%)、タイ(マイナス4.2%)、フィリピン(マイナス8.3%)となった。10月半ば以降に移動制限令が発令されたマレーシアを除く5カ国は第3四半期(7~9月)の成長率よりも回復が見られた。

2021年の成長率については、1月5日に世界銀行がベトナムを6.7%、マレーシア6.7%、フィリピン5.9%、インドネシア4.4%、タイ4.0%とプラス成長を予測(2021年1月14日記事参照)。IMFは1月26日、マレーシアが7.0%、フィリピン6.6%、インドネシア4.8%、タイ2.7%と同じくプラス成長の予測を発表している(2021年1月28日記事参照)。

(注)各国データの出所は以下のとおり。マレーシア:マレーシア中央銀行/統計局、フィリピン:フィリピン統計庁(PSA)、シンガポール:貿易産業省(MTI)、タイ:タイ国家経済社会開発委員会(NESDC)、インドネシア:インドネシア中央統計庁(BPS)、ベトナム:ベトナム統計総局

(三木貴博)

(ASEAN、ベトナム、タイ、フィリピン、シンガポール、マレーシア、インドネシア)

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