2月の新車販売台数は前年同月比22.4%減と大きく縮小
(ブラジル)
米州課
2021年03月16日
ブラジル自動車工業会(Anfavea)は3月5日、2021年1~2月の自動車(乗用車、軽商用車、バス、トラックの合計)関連統計を発表した。2月の、乗用車および軽商用車の新車販売台数(新車登録台数)は12万8,111台で、前年同月比22.4%減少した(添付資料表参照)。また、生産台数は18万3,641台で4.6%減少した。
メーカー別にみると、新車販売台数は、ほぼ全てのメーカーで減少している。特に、フォード(シェア:1.9%)は前年同月比82.3%減と大きく縮小した。同社は2021年1月、2021年中にブラジルでの自動車生産を終了することを発表している(2021年1月15日記事参照)。また、3月にブラジル国内で209億円規模の大型投資と国内初の電気自動車(EV)生産を発表した(2021年3月5日記事参照)。ルノー(7.1%)も、31.7%減と厳しい状況に陥っている。日系メーカーも、トヨタ(6.0%、35.1%減)、ホンダ(5.7%、16.1%減)、日産(3.8%、35.7%減)がいずれも減少し、これら3社のシェアは2021年1~2月では14.7%となり、前年同期比で2.4ポイント低下した。他方、現代はシェア11.0%となり、前年同期比2.3ポイント上昇した。
3月5日付のAnfaveaのプレスリリースによれば、生産台数、販売台数ともに新型コロナウイルス感染拡大前の数字までには回復していない。3月5日付の現地紙「バロール」で、Anfaveaのルイス・カルロス・モラエス会長は「新型コロナウイルス感染拡大の影響で、半導体、プラスチック関連製品、ゴム製品などが不足」しており、「生産ラインに影響を与えている」と述べている。「バロール」紙では、「新型コロナウイルス感染拡大による内需の縮小も、販売台数の低迷に影響を与えている」と報じている。
(辻本希世)
(ブラジル)
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