ルノー・ブラジル、209億円規模の大型投資と国内初のEV生産を発表

(ブラジル)

米州課

2021年03月05日

ルノー・ブラジルは3月1日付の同社公式サイトで、2022年半ばまでにパラナ州の自社工場向けに11億レアル(約209億円、1レアル=約19円)の投資を行う事を発表した。

ルノー・ブラジルは、同州サンジョゼ・ドス・ピニャイス市に4つの自社工場を有し、小型のスポーツ用多目的車(SUV)を含む乗用車をはじめ、エンジンブロックやシリンダーヘッドを生産している。

今回の投資は、既存の車種のモデルチェンジを図ることに加えて、同社がブラジルで初となる電気自動車(EV)生産を開始するための投資であることも発表した。ルノー・ブラジルのリカルド・ゴンドー社長は「さまざまな困難に立ち向かわなければならない時期ではあるものの、ブラジル国内で生産する車種をアップデートできるのは大変喜ばしいこと」と述べた。

同社公式サイトによると、ルノー・ブラジルでは2013年以降、EVの輸入・販売を行っている。ブラジルでのEV走行は国内の一部都市に限られているが、既に同社のEV300台ほどが走行している。3月2日付の現地紙「バロール」によると、生産を予定しているEVは2車種で、そのうちの1車種は同社が2018年から輸入販売しているコンパクトEVのゾエ(Zoe)だという。同紙はまた、欧州から現在輸入している乗用車用エンジンの1つについても「ブラジル国内での生産を予定している」と報じている。

ブラジル自動車工業会(Anfavea)によると、ルノーの2020年の国内販売台数は12万16台(注)で、全体の7.5%を占めている。

(注)2021年1月に公表された暫定値

(辻本希世)

(ブラジル)

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