中央銀行はイラン暦1399年(西暦2020年)第1~第3四半期合計の実質GDP成長率を2.2%と発表
(イラン)
テヘラン発
2021年03月16日
イラン中央銀行は3月13日、イラン暦1399年第1~第3四半期合計(西暦2020年3月20日~12月20日)の経済統計データを発表した。本データによると、GDPは全体で4,806兆3,000億リアル(約12兆4,964億円、1リアル=約0.0026円)に達し、実質GDP成長率は前年同期比で2.2%となった。
実質GDP成長率を四半期ごとにみると、第1四半期(3月20日~6月20日)はマイナス2.9%だったが、第2四半期(6月21日~9月21日)は5.2%、第3四半期(9月22日~12月20日)は3.9%と回復した。また、非石油部門の成長率も、第1四半期はマイナス0.6%だったが、第2四半期と第3四半期にはそれぞれ3.2%と2.9%と増加したため、第1~第3四半期の合計では1.9%になったとしている。
イラン中央銀行のヘンマティ総裁は3月12日、第2・第3四半期と2期連続でプラス成長となったことに触れ、「今日、イラン経済は制裁による困難な時期と、その結果としての不況を乗り越え、経済の再成長の時期に入った」と述べている。
なお、イラン統計センターも、イラン暦1399年第3四半期および第1~第3四半期合計の経済統計データを3月4日に発表している(2021年3月10日記事参照)。この発表では中央銀行と異なり、第1~第3四半期合計の成長率は全体でマイナス1.2%、非石油部門はマイナス1.0%と、いずれもマイナス成長になっていた。
(鈴木隆之、マティン・バリネジャド)
(イラン)
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