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政府がSDGsの国家戦略の更新版発表

(ドイツ)

デュッセルドルフ発

2021年03月18日

ドイツ政府は3月10日、国家持続可能性戦略の更新版を閣議決定、公表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。同戦略は2002年に初めて策定されて以来、定期的に更新されており、2016年からは国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」で定められた17の持続可能性目標(SDGs)に基づいたものになっている。連邦政府は同戦略によって将来の世代に生きがいのある経済・社会をもたらすことを目指している。アンゲラ・メルケル首相は前文の中で、国家持続可能性戦略と「2030アジェンダ」の目標の達成には、エネルギーや気候保護、循環型経済、まちづくり、交通、食糧、農業といった重要な項目を含む分野で大がかりな変革が必須と強調している。

今回は新型コロナウイルス禍を踏まえた内容の更新を行った。第3のSDGs目標である「保健(全ての人に健康と福祉を)」が危険にさらされた場合、生活全般、つまりは、全ての持続可能性目標に強い影響を及ぼす。新型コロナ禍のような危機に対しては、長期的に回復力の向上に努める重要性が明らかになり、このためには、持続可能な開発の原則を厳格に維持にすることが不可欠としている。新型コロナ禍は医療システムの重要性を明確に認識させることとなったことから、連邦政府は同システムが将来的にも負荷に耐え得るようにするため、公共医療サービスの強化とデジタル化を目指す。

同戦略では指標を使い、目標の進捗状況や2030年までの達成見込みを示している。再生可能エネルギーの拡大分野は順調に進捗しているとしており、政府は2019年に第13の目標である「気候変動(気候変動に具体的な対策を)」のより迅速な実施に貢献するため、2030年までの間、毎年減少させる二酸化炭素(CO2)排出量を定めた気候保護法を可決した。また、石油などの化石燃料から再生可能エネルギーへの大幅な転換も進めている。最終エネルギー消費の大きな割合を占める建設分野では、暖房などに関して省エネを図る余地が大きいとし、政府は住宅の近代化のための支援を提供している(2021年2月19日記事参照)。大都市では交通量の問題から、大気汚染が進行、健康被害も懸念されるため、政府は電気自動車(EV)導入を促進している。2019年11月に採択した充電インフラのマスタープラン策定に基づき、Eモビリティーの普及を支援し、2021年末までにさらなる5万カ所の公共充電スタンドを設置する(2019年11月13日記事参照)。一方、取り組みが遅れている分野もあるとしており、例えば、地下水の硝酸塩汚染の改善はここ10年でほぼ改善がみられていないことが示されている。こうした問題に対応するため、連邦議会は2020年9月18日に肥料条例を可決し、新たな対策が2021年1月1日から施行されている。

(ベアナデット・マイヤー)

(ドイツ)

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