南部ビンフォック省、日本企業の投資を期待

(ベトナム)

ホーチミン発

2021年03月23日

ベトナム南部ビンフォック省の人民委員会は3月12日、日本企業の誘致に向けた投資環境オンラインセミナーを開催した。チャン・トゥエ・ヒエン委員長は日本企業の投資を歓迎するとし、ハイテク産業や電子産業、農業加工産業、裾野産業、ハイテクを活用した農業への投資に期待を示した。

セミナーには、ヒエン委員長のほか、ビンズオン省人民委員会傘下のベカメックスIDCのファム・ゴク・トゥア最高経営責任者(CEO)、同社マーケティング部の植松完二副部長、ジェトロ・ホーチミン事務所の比良井慎司所長らが出席。また、オンラインで、佐々木紀衆議院議員、在ホーチミン総領事館の渡邊信裕総領事のほか、100人を超える日本企業関係者が参加した。

比良井所長は、ベトナム地方省に対する日本企業の関心が高まっていることに触れた上で、「ホーチミン市からの所要時間が2時間台の地方省は、ビンフォック省とビンロン省の2省。ビンロン省には最近、TOWA JAPANや古河ASなど日系企業の進出事例がある。ビンフォック省も日本企業の関心のスコープに入ると期待される」と述べた(添付資料表、図参照)。ビンフォック省では、タイ大手複合企業チャロン・ポカパン(CP)グループのベトナム法人CPVフードが東南アジア最大の鶏肉加工場を2020年12月に操業するなど、企業進出の動きもみられる(2021年1月4日記事参照)。

植松副部長は「ビンフォック省で当社が運営する工業団地は、ビンズオン省の新都市から車で1時間の通勤圏内にある。日本人が通常に生活できる所から車で1時間以内に行ける省で、最低賃金が地域2(2021年1月12日記事参照)に該当するのは南部では極めて少ない」と説明した。ビンズオン省では同日、同省とビンフォック省の党書記が会談し、ホーチミン市~ビンズオン省トゥーザウモット市~ビンフォック省チョンタイン県を結ぶ高速道路開発について意見交換するなど、隣接する両省間で連携の動きがある。

(比良井慎司、阿部浩明)

(ベトナム)

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