タイ外務省、ミャンマーに関する声明発表、全関係者に最大限の自制求める

(タイ、ミャンマー、ASEAN)

バンコク発

2021年03月17日

タイ外務省は3月11日、ミャンマーの状況に関する声明外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを発表した。内容は以下のとおり。

  • 長い国境を共有する隣国として、また、ミャンマーとタイの人々の間ではさまざまな面で密接な交流がある中、タイはミャンマーの動向を懸念しつつ見守っている。ほかの国々と同様、ミャンマーにおける暴力の拡大により、人々の命が失われ、苦しんでいることに心を痛めている。
  • タイは、ブルネイがASEAN議長国として2021年2月1日と3月2日に発表した声明を再確認し、ミャンマーの全ての関係者に対し、柔軟な対応とともに、最大限の自制を求める。状況の沈静化と拘束者の解放を求める。また、全ての関係者に対し、あらゆる建設的なチャネルを通じた対話により、ミャンマーとその国民のための平和的解決策を模索することを求める。
  • ASEANは、その家族であるミャンマーを前向きで平和的、かつ建設的な手法で支援する用意があり、タイはそれを支持する。

2月1日のミャンマーの国軍による権力掌握(2021年2月1日記事参照)の時点では、タイのプラウィット副首相は「内政問題だ」とコメントするにとどめていたが(2021年2月2日記事参照)、今回はASEAN非公式外相会議の声明発表(2021年3月4日記事参照)を支持する方針を明らかにした。ミャンマー国内で拡大するデモなどの状況に鑑みたものとみられる。

なお、バンコク都内でも、ミャンマーに関連したデモが局地的に起こっており、アウンサンスーチー氏の肖像が印刷された赤いTシャツなどを着用した人々を見かけることもあるが、日系企業の活動や日本人駐在員の日常生活にはほとんど影響がないとみられる。

(北見創)

(タイ、ミャンマー、ASEAN)

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