新型コロナワクチン接種開始、外国人も無料接種の対象に

(マレーシア)

クアラルンプール発

2021年03月03日

マレーシア政府は2月26日から、新型コロナウイルスのワクチン接種プログラムを開始した。2月18日付で公開された「国家新型コロナウイルス予防接種プログラム外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」によると、マレーシアに居住する外国人にも無料でワクチンが提供される。

外国人は第2段階以降

マレーシア政府は、国民の8割に当たる2,650万人へのワクチン接種を2022年2月までに完了させることを目指している(2021年2月5日記事参照)。ワクチン接種は強制ではないが、政府は強く奨励している。接種スケジュールは3段階に分かれており、外国人については原則として、5月から2021年2月に18歳以上の成人を対象に実施される第3段階での接種となる。マレーシア日本人商工会議所(JACTIM)が保健省に2月17日に確認した内容によると、60歳以上の外国人の場合は、4月から8月に高齢者を含む重症化リスクの高い者を対象に実施される第2段階での接種になるという。また、接種するワクチンの種類は選択できない。

ワクチン接種には登録が必要

接種を希望する場合は、接触者追跡アプリ「MySejahtera」または専用ウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますからオンライン登録、または電話や特定の病院で登録を行う。「MySejahtera」での登録は既に2月24日から始まっており、初日だけで63万7,000人のマレーシア人が登録した(国営ベルナマ通信2月24日)。ウェブサイトからの登録は3月5日から開始予定で、電話や病院での受け付け開始日は未定だ。なお、3月3日現在、登録受け付けはマレーシア人のみとなっており、外国人の登録スケジュールは後日発表の見込みだ。

マレーシア政府が調達予定のワクチンは、ファイザー、アストラゼネカ、シノバック、カンシノ、国立ガマレヤ研究所、ジョンソン・エンド・ジョンソンからのものとなっている。2月21日にファイザー製(約31万回分)、2月27日にシノバック製(約30万回分)のワクチンがそれぞれマレーシアに到着した。

(田中麻理)

(マレーシア)

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