国境封鎖措置を4月9日まで再延長、米国やブラジルからの航空便をさらに減便
(アルゼンチン)
ブエノスアイレス発
2021年03月15日
アルゼンチン政府は行政決議219/2021号を3月13日に公布し、新型コロナウイルス感染拡大防止を目的とした国境封鎖措置を4月9日まで再度延長した。カルラ・ビソッティ保健相は、国境封鎖措置と外出禁止措置の延長は、「感染拡大をできる限り遅らせることで、重症化や死亡リスクの高い人へのワクチン接種を継続するのが目的」で、「周辺国での感染拡大を懸念している」と説明した。
国境封鎖措置は、英国などにおける新型コロナウイルス変異株の感染拡大を受けて、行政決議2252/2020号に基づき2020年12月24日に導入された(2020年12月25日記事参照)。4度目の延長となった今回の措置の主な内容は以下のとおり。
- 英国発着の直行便の運航は引き続き停止。
- アルゼンチン人、アルゼンチンに居住する外国人、移民局から例外として入国が認められる外国人の入国は、エセイサ国際空港、サン・フェルナンド空港、ブケブス・フェリーターミナルに限る。他方、陸路を通じた入国は、2020年12月25日以前に出国したアルゼンチン人および居住者に限る。また、PCR検査の陰性証明書および7日間の強制隔離が求められる。
- 関係当局は、到着便数および旅客数を必要に応じて調整および制限ができるとし、メキシコおよび欧州からの運航便数は30%の減便を継続する。今回の措置では、ペルー、エクアドル、コロンビア、パナマ、チリからの運航便数も30%減便する。また、米国からはこれまでの30%の減便に10%の減便が加わる。さらに、ブラジルからはこれまでの50%減便からさらに20%を減便する。
- アルゼンチン人およびアルゼンチン居住者、特に60歳以上または基礎疾患を持つ者には不要不急の海外渡航の自粛を求める。
-
2020年10月28日付行政決議1949/2020号
に基づく、国境を接する近隣国(ブラジル、ボリビア、チリ、パラグアイ、ウルグアイ)の居住者の観光目的の渡航を認めるパイロットプランも4月9日まで停止。
なお、3月13日に公布された移民局規程第563/2021号には、3月16日からアルゼンチンへの入国に、ブエノスアイレス市内に位置するホルヘ・ニューベリー・アエロパルケ空港も加わる。同空港は、2020年8月から滑走路修復工事のため一時閉鎖されていた。
(山木シルビア)
(アルゼンチン)
ビジネス短信 30fea172cf62e95c