米国、中央アジアの地域電力市場創設に向けた支援を開始

(中央アジア、米国)

タシケント発

2021年03月08日

米国国際開発庁(USAID)は2月25日、中央アジア諸国における地域エネルギー開発プログラム「パワー・中央アジア(Power Central Asia)」を開始すると発表した(USAIDウェブサイト2月25日)。

同プログラムは、中央アジア5カ国(カザフスタン、キルギス、タジキスタン、トルクメニスタン、ウズベキスタン)のエネルギー安全保障と地域経済発展を目的とした「中央アジア地域電力市場(CAREM)」創設を支援するもの。USAIDは今後5年間で3,900万ドルをこのプロラムに投じる。

ソ連崩壊後、中央アジア諸国はエネルギー安全保障の観点から、国内電力の自給自足に努めてきた。しかし、資金不足から発電所の新設や送電線の増設が思い通り進まず、現在でも隣接国で相互に電力を融通している。中央アジア5カ国は域内の電力問題解決のため、2019年7月に中央アジア地域電力市場創設に向け協力することで合意した(2019年7月12日記事参照)。これに対し米国政府は、関連する国際機関と協力して地域電力共通市場の実現を技術面・法制面でサポートすると同時に、外国投資も呼び込み、再生可能エネルギーを含む中央アジアの電力開発を支援するとしている。

(増島繁延)

(中央アジア、米国)

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