河北省石家荘市、4日間で約1,000戸の集中隔離用施設を建設
(中国)
北京発
2021年01月22日
新型コロナウイルスの感染者が多数確認されている河北省の省都・石家荘市(2019年の常住人口約1,100万人)では、濃厚接触者や2次接触者(濃厚接触者との接触者)を隔離するための臨時施設「黄荘公寓」の建設が急ピッチで進められている。
施設の建設は2期に分けられており、1月13日に着工後の4日間で1,008戸分の建設を完了、さらに、19日時点では1期工事のうち約2,180戸分の建設を既に終了し、内部施設の据え付け段階に入っている。各部屋はトイレ・浴室付きで広さは18平方メートル、ベッド、布団、机、椅子、空調設備、給湯器、WiFiなどが完備されている。なお、施設の建設予定部屋数は、当初の3,000室から4,160室に拡大された。
湖北省武漢市において臨時病院が建設された際と同様、今回の石家荘市での施設建設状況は「雲監工(オンライン上でのモニタリング)」として一般に公開され、24時間中継されている。1月15日時点で、CCTVニュースが設置したライブ配信ルームで「監督」するネットユーザーの数が累計260万人を超え、話題となった(「北京日報」1月15日)。
河北省衛生健康委員会の発表によると、河北省では2021年1月2日から20日までに計830人の感染者が確認されており、1月20日の新規感染者数は20人(全て石家荘市)となっている(注1)。石家荘市では市民全員を対象とする3回目のPCR検査が1月20日から開始されているほか(「環京津網」1月20日)、廊坊市や刑台市などでも複数回のPCR検査が実施されている。
北京市の徐和建報道官は、1月17日の記者会見で、河北省から北京市内に入る人に対する新たな管理措置について説明した。固安県を除く廊坊市からの通勤者に対して、ロックダウン(注2)解除後初めて北京市に入る際には、到着72 時間前に取得したPCR検査の陰性証明を求める。その後は毎回、14 日以内に取得した陰性証明を提示する必要がある。通勤者以外で北京市に入る人に対しても、到着72 時間前に取得した陰性証明の提示を求める。また、石家荘市、ケイ台市への訪問歴がある人に対しては、北京市到着前14 日間の集中隔離期間を置くよう求めた(「新華社」1月17日)。
(注1)河北省の都市別の感染状況については百度のウェブサイトから参照できる。
(注2)石家荘市、ケイ台市、廊坊市では、全市民に対して、一定期間は原則として自宅にとどまるよう通知していた(2021年1月14日記事参照)。
(趙薇)
(中国)
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