2020年の自動車販売台数、3年連続で前年比マイナス、2021年はプラス見通し

(中国)

上海発

2021年01月18日

中国自動車工業協会(CAAM)が1月13日に発表した2020年の自動車販売台数は前年比1.9%減の2,531万1,000台だった。通年では2018年から3年連続で前年比マイナスとなった。2020年4月以降、販売台数は前年同月比でプラスに転じる回復を見せていたが、前年実績に及ばなかった。

CAAMの付炳锋副会長は12月の「2021年中国自動車市場発展予測シンポジウム」で、通年で2,500万台を上回り、前年同期比で2%以内の減少に収まるとの見方を示していたが、そのとおりの結果となった(2020年12月24日記事参照)。

内訳をみると、乗用車が6.0%減の2,017万8,000台、商用車は18.7%増の513万3,000台で、うち新エネルギー車は10.9%増の136万台7,000台だった。乗用車は国内各地の消費促進策などが需要を下支えし、下半期はマイナス幅が縮小した。商用車は排ガス規制に伴う買い替え促進やインフラ投資などの政策を受け、4月以降は前年同月比で大幅な増加が続いた。新エネ車は7月にプラスに転じた。農村への新エネ車普及活動(2020年9月11日記事参照)などの後押しもあり、通年でも昨年実績を上回った。

CAAMは1月13日の記者会見で、中国経済の着実な回復とともに消費者の需要はより早く回復し、中国の自動車市場は依然として可能性が大きく、2020年が市場の底打ちの年だとした。また、2021年の自動車販売台数は前年比4%増の2,600万台、うち新エネ車は前年比40%増の180万台に達すると予測している。

(高橋大輔)

(中国)

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